東宝版『RENT』クリエ版になってから、まだ観ていませんでした。
昨夏オリジナル版で来日したのが、あまりにもすばらしくって、 ちょっと観る気がなかったせいもありますが、いやいや!とんでもない。クリエ版、前にフォーラムで見た翻訳上映のものよりも数段すばらしいできだと感じました。
『RENT』@シアタークリエ 上演時間2時間40分 脚本・音楽・作詞:ジョナサン・ラーソン 演出:エリカ・シュミット
訳詞:吉元由美 美術:デイビット・コリンズ
マーク:福士誠治 ロジャー:Ryohei ミミ:ソニン コリンズ:米倉利紀 エンジェル:田中ロウマ ジョアンヌ:Shiho モーリーン:キタキマユ ベニー:白川裕二郎 ほか
まず、舞台空間の大きさが、ちょうど良かったのだと思います。適度に密な感じで。装置も今まで見たもの中で一番かっこよかったし、印象に残りました。特にエンジェルが昇天する場面とか。マークとロジャーの室内も一番イメージに合っていました。
また、訳詞、吉元由美さんよかったですね。彼女のエッセーを読んだことがありましたが、「あぁ、丁寧なものの考え方をする人なんだなぁ」って印象を持っていたのですが、そのとおり、作品のエッセンスを見事に抽出していたと思います。違和感なしです。原文と日本語の混ざり具合が絶妙で、素敵です。
作品自体のすばらしさは、もう何の変わりもないけれど、今回はキャストがすばらしいのではないでしょうか!
テレビの人気者と思っていた福士君、歌も芝居も立派でした。きっとああいう、地味すぎる男の子の役って難しいだろうなぁって思いますが、過剰な自己主張なしに見事でした。
ロジャーのRyoheiさんは、声質が外人ロックのそれで大満足!ミミへの気持ちと、自分の未来への不安で、葛藤する芝居もすばらしかったし、姿もロジャーそのものでした。
他のキャストの皆様も、文句のつけようがありませんでした。あまり名前を聴いたことのある人はいませんが、よほどに入念に役を決めたのだろうなと思わせる外れなしの歌手の皆様でした。
ソニンちゃんは、体つきが健康的過ぎましたが、声も芝居もミミそのもので、大満足。エンジェルの田中ロウマ氏、歌や声はいいのですが、男っぽい所作や体つきがちょっともったいなかったかも。ちょっとまっちょすぎ?
それにしても、RENTは、いい作品ですね。いつも観るたびに、聴くたびに、違うところが耳に入りますが、今日は終盤のWhat You ownですね。マークとロジャーの芝居も良かったのだと思う。
それにしても、「過去もない、未来もない、ここ(今日)が終わりじゃない、No day but today」という歌詞もよかったなぁ。 今しかないけど、今が終わりでなくつながっているということかな?
時間軸を、3つの時制に分けるなんてナンセンス。過去やら未来やらにこだわって、今の気持ちを疎かにすることのおそろしさって、ボヘミアンたちでなくても十分、分かります。だから、自分の手持ちのカードで今を生きる感覚ってありますね。
だから"Seasons of Love"にあるように、いろんなものさしで自分の1年を測ってみようとするのかもしれないです。あと2ヶ月で1年も終わりです。この年末は何によって、1年の長さをはかれるかな?って考えました。
エンジェルシート狙って、リピート決定です。NYに行きたくなっちゃったなぁ~