昨日、劇団6番シードという劇団の芝居を観ました。


前回の『賊』という芝居が初観劇で、今回が2度目。

知り合いが舞台に出ているという縁での、観劇でした。


以下、詳細ですが、出演者の方々が多すぎて、どの方が主要なキャストで、

メインの方なのか分からないので、省略。

劇団6番シード『twelve 天国の待合室』 作・演出 松本陽一

池袋芸術劇場小ホール


いきなりの余談だが、池袋芸術劇場小ホールのもう一方では、

野田秀樹氏の『ザ・ダイバー』を上演中。当日券の列が、長くて長くて、仰天しました。

で、6番シード。

人が死ぬ直前に、最後の審判を下されるその時まで、

魂が「一時的に」たまる場所があるとして、

その場所で自分の生に意味があったか、なかったか。

みたいなことを、「魂レベル」で生死を越えて対話する、的な。

目のつけどころは、私は嫌いではない。


この手の話で印象に残っている小説はYAの名木田恵子氏『ムーンライトエクスプレス』

かと思っていて、いつか、どこかで舞台化できるのでは・・・

なんて思っていたから、ほんと、目のつけどころは悪くなかったと。


ただ、冗長で、見るのにこんな疲労感を覚えた芝居は久々。

つまり12人、同じ事故に巻き込まれた人たちが、

その数だけ、扉を開けて、死んだ理由やら、来し方やらを振り返る感じでした。


彼らの共通点は同じ事故に巻き込まれただけでなく、

家族や身近な生者たちとの、色んな形でのディスコミュニケーションがあるために、

生きている意味を見出せないことだったのかもしれない。


それは理解できたが、だからどうしたの?何を伝えようとしたのかしら?

救いのない理不尽さに、やるせなさを感じた。

いや、あるいは、救いがあったのかもしれないが、

2時間半ノンストップは、長すぎて集中力が途切れたのかも。


12人の人生のエピソードに、

彼らがそのようになってしまった背景の物語を感じられず、

なぜそこまで荒むのか分からなかった。

できれば、直接聞いてみたいくらいでした。


終わってからご一緒した方と、飲みましたが、どうにも??が噴出し、

しまいには、「しかし事故では死にたくないもんだね~」という

妙な地点に、着地してしまいました。

世界は回る、止められない