毎年3月~4月はネコの出産ラッシュです。だけど残念なことに至る所に目の開いてない猫が放置されています。新生猫は2時間おきの授乳が必要で人の手とその時間が必要です。育てる人がいなければ、動物愛護センターで処分されてしまうのが現状なのです。

私たちはそんな新生猫のお世話をするミルクボランティアをやってます。置き去りにされた仔猫は初乳を飲んでおらず、母乳ではなく人工ミルクを飲ませる為、どうしても弱く半分は育ちきれなくて亡くなるんです。

新生猫の世話は九州動物学院の学生や、竜之介動物病院の新人スタッフの担当です。子猫が自分で食べ始めるまでの1ヶ月間 2時間置きの授乳を頑張って育てるんです。自分が子猫を育て上げた!命をつなげた!という成功体験が動物看護師としての自信に繋がるんです。しかし一生懸命にミルクをあげてても、残念ながら亡くなる子も多いのです…('・_・`)スタッフはかなり精神的にダメージを受けますが、この喪失感や悲嘆も必要な経験なのです。

なんで死んじゃったんだろう‥ ミルクが肺に入ったのか? ミルクの間隔が合わなかった? 寒かったのか? いろいろ考えるんです。この負の経験を何度もしてないと将来「もう2度とミルクボランティアはしたくない」動物看護師は私には向いてない…と挫折をするんです。

夜中に仔猫がだんだん元気がなくなってきた時「誰かなんとかしてください!」と言っても誰もいない。追い詰められた時に、はじめて自分でなんとかしなきゃ!と思い始める。それが成長するチャンスなのです。

自分が授乳してた子が亡くなる、でもまた次のミルクボランティアの新生猫がくる。待ったなしでヘソの尾がついたままの新生猫が来る。命のリレーに悲しんでいる時間はないのです。

たとえわずか1週間でも温かい手の中で授乳してもらい、動物看護師から大きな愛情をもらった。全力を尽くしたけどそこまでの命だった‥ でも、その仔猫の死を悲しんでくれるそして涙してくれる 看護師が居てくれた。この仔猫は幸せな仔だった。そんな考え方ができる愛ある人間になってほしい。

与える者は 多くを与えられているんだよ(^ ^)