道端にうずくまっていた子猫を拾った。弱々しく、「生きたい」と言っているような目をしている。人はそういう瞬間を「縁」と呼ぶのだと思う。

そしてたまたま次の日に友人から「超かわいい長毛の子猫がいる、なんとか飼ってもらえないだろうか!」と切実な願いで連れてきた。

どちらも3ヶ月の健康な女の子。でも現実は非情で、1匹しか飼えない。さて、どっちを選ぶ?

 

獣医師として私の答えは——友人が連れてきた長毛の子猫です。

理由は、本当に最初の子にハートを撃ち抜かれていたなら、そもそも“比較検討”なんてしないよ。本当に愛しているなら、目移りはしないね。つまり——迷ってる時点で、もう答えは出てる。

でもねこれは単なる「好き」の問題ではないんだなぁ。どちらの命と生きていくのか。どちらの物語を、自分が背負うのか。選ぶということは——ただ“好きな方を選ぶ”ことじゃないだよねぇ。

生者必滅
 

それでも、あなたと過ごした時間は消えません。
 

今を大切にし、愛すること――
 

その答えを、あなたは実証してきました。

 

 🐶 動画見てね

 

竜之介動物病院にTNRや病院視察で獣医師や看護師が訪れる際、熊本ならではの最高のおもてなしとして提供されるのが「馬刺し」です。地元の店には馬料理のメニューがずらりと並び、訪問客も喜んでくれるだろうと期待します。しかし実際には、彼らの表情はどこか沈んで見えます。

獣医師や動物医療関係者にとって、馬肉はあまり歓迎されない食材のようです。特に海外から来た獣医師は、一瞬で空気が張り詰めることすらあります。世界的に見れば、馬は長らく貴族の乗馬として愛された特別な存在であり、ペット界の王様といっても過言ではありません。

 

熊本の動物愛護に関わる皆様には、この文化的背景を少し心に留めておくことをおすすめします。

Mason(愛犬)と見つめ合うと、不思議と心がほどける。人間を前にすると「寝ぐせ、大丈夫かな」「ちゃんとしなきゃ」と思うのに、Masonと目が合うとそういう気持ちは消えていく。

理由はシンプル

愛犬は一切ジャッジをしない。どんな顔をしていても、成功していても、失敗していても、ただ「あなたが好きです」という目で見てくれる。科学的にも、犬と見つめ合うと幸せホルモン(オキシトシン)が分泌され、人間同士だと逆にストレスホルモン(アドレナリン)が出ることが分かっている。

 

そのまなざしに触れた瞬間、人はようやく“素の自分”に戻れるのかもしれない。こうした「アイコンタクト」の何気ない時間こそ、心を整える力になるんだよ。

「ペットホテルに預けたこと、ありますか?」

 

そう聞くと、こんな声がよく返ってきます。「この子は家から出たことがないから怖がるんです」「私と離れたことがないから無理だと思います」「ストレスですぐお腹をこわすんです」「ごはんも私の手からじゃないと食べなくて…」

——とても愛情深い言葉に聞こえる。でも実は、その優しさはまちがっています。

 

こうした状態は、「分離不安症」と呼ばれ、実は飼主の精神的病気なんです。

 

「私がいないと、この子は生きていけない」じゃなくて「この子がいないと、私が生きていけない」が本音なんです。


少しずつ環境に慣れる経験を積ませることは、その子の“生きる力”を育てることにもつながります。ペットホテルは、単なる「預ける場所」ではありません。

他人や他の動物、いつもと違う環境に触れることで、社会性や適応力を育てる貴重な機会でもあります。「一緒にいる幸せ」と「離れても大丈夫な強さ」——その両方を育てていきましょう。