竜之介動物病院にTNRや病院視察で獣医師や看護師が訪れる際、熊本ならではの最高のおもてなしとして提供されるのが「馬刺し」です。地元の店には馬料理のメニューがずらりと並び、訪問客も喜んでくれるだろうと期待します。しかし実際には、彼らの表情はどこか沈んで見えます。

獣医師や動物医療関係者にとって、馬肉はあまり歓迎されない食材のようです。特に海外から来た獣医師は、一瞬で空気が張り詰めることすらあります。世界的に見れば、馬は長らく貴族の乗馬として愛された特別な存在であり、ペット界の王様といっても過言ではありません。

 

熊本の動物愛護に関わる皆様には、この文化的背景を少し心に留めておくことをおすすめします。

Mason(愛犬)と見つめ合うと、不思議と心がほどける。人間を前にすると「寝ぐせ、大丈夫かな」「ちゃんとしなきゃ」と思うのに、Masonと目が合うとそういう気持ちは消えていく。

理由はシンプル

愛犬は一切ジャッジをしない。どんな顔をしていても、成功していても、失敗していても、ただ「あなたが好きです」という目で見てくれる。科学的にも、犬と見つめ合うと幸せホルモン(オキシトシン)が分泌され、人間同士だと逆にストレスホルモン(アドレナリン)が出ることが分かっている。

 

そのまなざしに触れた瞬間、人はようやく“素の自分”に戻れるのかもしれない。こうした「アイコンタクト」の何気ない時間こそ、心を整える力になるんだよ。

「ペットホテルに預けたこと、ありますか?」

 

そう聞くと、こんな声がよく返ってきます。「この子は家から出たことがないから怖がるんです」「私と離れたことがないから無理だと思います」「ストレスですぐお腹をこわすんです」「ごはんも私の手からじゃないと食べなくて…」

——とても愛情深い言葉に聞こえる。でも実は、その優しさはまちがっています。

 

こうした状態は、「分離不安症」と呼ばれ、実は飼主の精神的病気なんです。

 

「私がいないと、この子は生きていけない」じゃなくて「この子がいないと、私が生きていけない」が本音なんです。


少しずつ環境に慣れる経験を積ませることは、その子の“生きる力”を育てることにもつながります。ペットホテルは、単なる「預ける場所」ではありません。

他人や他の動物、いつもと違う環境に触れることで、社会性や適応力を育てる貴重な機会でもあります。「一緒にいる幸せ」と「離れても大丈夫な強さ」——その両方を育てていきましょう。

 

 

「A.I. 」と「ハチ公物語」どちらも好きな映画です。人を愛するように作られた少年ロボット・デイビッド。そして、渋谷の駅で飼主を待ち続けたハチ公。

 

なぜ彼らは、あそこまで人を信じ続けられるのでしょうか。きっと彼らにとって人間は、家族というよりも「安心そのもの」「世界そのもの」なんだと思います。

診療をしていると、ふと感じることがあります。ペットは本当にまっすぐで、人を裏切りません。だからこそ、こちらのほうが「ちゃんと応えられているかな」と考えさせられるのです。

 

この映画が教えてくれたのは、「待つこと」よりも「信じること」。そのまっすぐな気持ちに、少しでも応えられる飼主でいてほしい!🐶 そんなふうに思います。

 

 

 

今春、九動には新たな仲間が加わりました。動物看護学科49名、動物管理学科15名、合計64名の入学です。

現在、動物の存在は「家族の一員」から、さらに一歩進んで「社会の一員」へと広がりつつあります。これから皆さんには、動物の命を支えるだけでなく、飼主の心に寄り添い、さらには動物に支えられている高齢者の生活をも支える存在へと成長してほしいと願っています。

そのために、九動生として一日一日を大切に、真剣に学び続けてください。ここでの努力は、やがて社会に必要とされる力となります。64名の新しい挑戦に、心から期待しています。