先日 夫がnoelleのお守をしてくれている間に行って来ました。
「デミタスカップの愉しみ シノワズリからアール・デコ、デザインの大冒険」
「デミタスカップ」とは 仏語で半分の意味の「デミ(demi)」と カップの意味の「タス(tasse)」が合わさった言葉です。
デミタスカップ=エスプレッソ用のイメージがありますが エスプレッソを含む濃いコーヒーで使うカップがデミタスカップになります。エスプレッソ専用のカップもありますが エスプレッソカップは20~30ml程度の容量で厚みのある物です。(因みにエスプレッソの誕生はデミタスカップの後になります)
デミタスカップ誕生にはナポレオンの大陸封鎖令が関わっています。その影響でフランスの植民地でつくられたコーヒーの輸出が規制され ヨーロッパで豆が出回らなくなったのです。
そんな中 量を減らしても美味しい珈琲を楽しみたいと考えられたのが 小さなデミタスカップでした。
今回の展覧会は村上和美氏のコレクションから380点が展示されていました。
西洋人が憧れた東洋の美
シノワズリ(中国趣味) ジャポニスム(日本趣味) 特にジャポニスムの作品がたくさんありました。
伊万里の写しを始め日本の植物や鳥など ブルーオニオンの様に説明されてもザクロ模様には見えない様なデザインではなく 一目で日本の物と認識できるデザインには嬉しくなってしまいました。
日本製のデミタスも多数展示されていて 日本人の手仕事と感じられる完璧な美しさを堪能。
中でも印象深かったのが第2次大戦後の「占領下日本」オキュパイド・ジャパンのバックスタンプ付きの作品でした。歴史的作品でもありますが その美しさに感動し3度戻って見直したほどです。
ガラスのデミタスも多数展示されていましたが 昔から謎に思っていた事。「ガラスに熱いお茶って良いの?」 耐熱ガラスは別として やはりガラス製は冷茶用だそうです。何だかスッキリすると同時に欲しくなりました(笑)
サルヴィアーティ(イタリア)1800年代後期
撮影OKだった3点のうちの1つ。美しいでしょ?
他に もちろん西洋の名窯の作がズラッと並んでいて 本当にウットリしっぱなしでした。
絵画の様に美しい絵付けされた物 野菜や花などの形をした物 カップとお皿が合体したテニスセット シルバーの繊細なホルダーの付いた物・・・。
特に微笑ましく感じたのが エピソードのある作品に村上氏がつけたコメント。本当にデミタスカップへの愛に溢れていて こちらまで幸せな気持ちにさせてくれました。
そうそう 「青天を衝け」で フランスへ渡った渋沢氏が初めてコーヒーを飲んだシーンがありましたね。
苦さに顔をしかめる人たちの中 渋沢氏は喜んで飲んでいました。好奇心と順応性とを感じるシーンでした。
パリ万博では薩摩藩が独自に出展するシーンがありました。その扱い品の中には薩摩焼もあったそうです。展覧会でそれを観る事が出来ます。
もともと食器は白が使い勝手が良いと思っていて カップも淡い色合いが好みではあったのですが デミタスだったら金銀キラキラしているのも良いかも…なんて思った展覧会でした。
ところで1つだけ気になった事が―。デミ=半分との事ですが カップの大きさがマチマチで中には倍の量にしたらちょっと多すぎないか?という物も![]()
この展覧会 10/10までですが予約制ですでに埋まっています。でも動画でちょっとだけ紹介されていました。宜しければ…
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帰宅後 注文しておいた物が届いていました。
アフタヌーンティールームのナタリー・レテさんの物2点。
アフタヌーンティーセット。焼き菓子とお茶とスペシャルアフタヌーンティーを店内で楽しめるチケット2枚入り。
オータムティータイムバスケット。こちらも焼き菓子とお茶入り。この缶が欲しくて![]()
昨年の缶は刺繍道具入れになっています。今年は何を入れよう…。
で 早速デミタスカップでティータイム。
濃い目の珈琲にミルクとお砂糖。お砂糖にはお星さま入り![]()
お菓子を入れているのは 実はエッグスタンドなの![]()
まだボタニカルアートの余韻があるので カップはバラ模様。
デミタスカップならハンドルに指を通さずに持てるので これからはデミタスカップを集めようかしら。つまむ様に持てと言われても 通常のカップのほとんどはそれだと不安定。
お抹茶茶碗はいただく時は両手で持ち上げるし 拝見する時には膝に肘をつけて低い位置で見るほど大事に扱うのに カップはハンドルに指を入れずにつまむ様に持てって…。そんな持ち方したら どこの筋肉を使っているかわかるくらい緊張しているのを感じちゃって こぼしたり落としたりしてしまわないか気になってしまいます。 無作法と思われようと割ってしまっては大変なので 外では特に指を入れて使ってしまっています![]()
はなっから気遣いなんてしないnoelleは我が物顔でヨギボーのど真ん中を占拠。
大きな方は化繊の毛布 こちらは手つむぎシルクのカバーをかけているのですが noelleはシルクの方が好きらしく 遠慮なく使うだけでなく何か置いてあると「どけて~」と甘えて来ます。
そして幸せそうな寝顔。
まぁ 結局はこれを見られるならとホイホイ場所を作っちゃうんですよね![]()











