【なぜかアルゼンチンへ】
1997年8月、東京への出張があった。
その時なぜか、幼いころアルゼンチンに移住した同級生(仲宗根浩氏)の言葉が思い出された。
「昭、いつか自分の住む国、アルゼンチンに必ず来てくれ」
沖縄には戻らず、すぐに南米行きのチケットを手配し、その足で初めて南米に向かった。
いつもの海外旅行と同じように、スーツケースには衣装とバチを入れての旅立ちであった。
気の遠くなる程の2日間の行程であったが、空港には約束どおり30年前にアルゼンチンに渡った同級生が
「久しぶりだな!」
と笑顔で迎えてくれた。(つづく)
(文:與那嶺昭)