真夏の夜の本当にあった怖スギルはなし
怖い度 http://img.mixi.net/img/emoji/149.gifhttp://img.mixi.net/img/emoji/149.gifhttp://img.mixi.net/img/emoji/149.gifhttp://img.mixi.net/img/emoji/149.gifhttp://img.mixi.net/img/emoji/149.gif+max
去年の夏に某所にある廃校での出来事です。
ある日、エキストラの仕事で電車を乗り継いで田舎町へ
そこは、1時間に1本しかない電車に乗って行く場所にあります
気が付けば複線だった線路も単線になり、車窓の外には畑がひろがり、大きな山が見えます
夕方、ある駅に到着。
駅を降りると未だに改札は自動ではなく改札の横に切符回収箱と書かれた箱が置いてあります。
駅員がいるはずの窓口には薄汚れたカーテンが閉まっています。
今は無人駅のようです。切符の自販機には切符は車内で購入してくださいと張り紙があります。
駅前にはジュースの自販機、電話BOXと昔ながらの丸い郵便ポストがポツンと立っています。
少し離れた場所に一台のタクシーと昔ながらのバス停があります。
バスは1日数本で、朝夕の通勤時間に合わせての運行です。
商店らしき店にはシャッターが閉まっています。
けたたましくセミが鳴き騒ぎ、より一層夏の暑さを引き立てます・・・

ジ~ィ・・・ジ~ィ・・・
ミ~ンミ~ン・・・ジ~ィ・・・


この駅から撮影用のマイクロバスでの移動です。
マイクロバスは県道から農道の様な狭い道、そして車が一台通れるほどの山道を進んで行きます。
こんな狭い道を走るマイクロバスは異様な光景です。
そして、走ること約15分、撮影現場の木造の廃校に到着です。
これから夜を徹しての撮影が始まります
撮影が始まってもエキストラは控え室で待機
エキストラは一人のようです。
マネージャーが付いて来る現場もありますが、今回は一人現場・・・。
この廃校は電気も水道もが使えず、撮影用の照明と自家発電機で撮影が行われます。
エキストラの控え室も時間が経つに連れ暗くなっていき照明が焚かれます。
出番が来る前にトイレに行こうと思い控室から廊下に出た時です。
廊下は真っ暗闇、月の光が僅かに入ってきます。
遠くに外灯の光と一台の車のライトが光っています。
撮影はどこで行われているのだろうと思うくらいに辺りは静まり返っていました。
聞こえるのは風の音と虫の声だけです。
遠くの方で照明を点けるための発電機のエンジン音が微かに聞こえます。
なんだか、撮影など行われておらず、独りこの場所に取り残されている錯覚に落ちました
懐中電灯を手に肝試しでも行っているかのように真っ暗な廃校の廊下を歩いていきます。
廊下を歩くたびに木張りの床が鳴り響きます
ギシッ
ギシッ
ギシッ
ギーッ
ギーッ
ギーッ
・・・







どこからか妙な音が響きます。
ピューーー・・・
ピューーー・・・
ガタガタガタ・・・



木の枠で出来た窓から風が吹き込み震えています。
トイレは一旦外に出て校庭の横に古いトイレが建っていました。
勿論、トイレも電気も点くはずもありません。水も流せません。
洗面台の上に水入りのペットボトルが置いてあります。
これで手を洗えってことのようです。
外から校内を見ると、二階では煌々と照明が焚かれ撮影続行中
ちょっとホッとしました。
撮影が行われている二階の教室から離れた場所はやっぱり真っ暗です。
何の恐怖心も抱かず見上げた真っ暗な二階の教室。
子供の影が見えました。
真っ暗なので、『影』ってだけで姿などは全く見えず、出演者に子供がいるんだろと思うくらいでした・・・。
トイレを済ませたわたしは、校内に戻り再び木張りの床を歩いていると、
後方から走る足音が聞こえて来ます

ドタドタッ
ドタドタッ
ドタドタッ
・・・バタバタバタッ
・・・!!ギシギシギシッ・・・





数人の小学生が廊下を走っている感じの音です。
真っ暗闇の中、突然鳴り響いた音、
わたしは驚いて後ろを振り向き懐中電灯で照らしてみました
しかし、誰もいません・・・

驚きで心臓が暴れています。
心臓が口から飛び出そうとはこのことです。
どんなに不可解なことが起きても2階にはフタッフが大勢いて撮影中です。この音もきっと二階から響いた音だと自分に言い聞かせていました・・・。
夜10時過ぎにスタッフが呼びに来ました。
ホッ

そこで、呼びに来た女性スタッフに聞いてみました。
2階で走り回っていましたよねっ
て・・・。

出演者に子供がいるんですか
って・・・。

ところが、そのスタッフから返って来た返事は両方とも・・・でした

よく考えてみるとおかしな話しです。
その足音が一回しか聞こえて来ませんでした。
走り回るシーンがあったとしたらテストと本番で2~3回は足音が聞こえないとおかしいってこと・・・。
それに小学生が2~3人が廊下を走っているような音、
大人のスタッフが走ったらもっと重たい感じの音がするってこと・・・
それに、例え出演者に小学生がいても、こんな深夜に労働してはいけないはずです。
休憩時間
一階の教室にキャストやスタッフが集まり食事するもの、打ち合わせするもの、寝るもの様々いて、賑やかな感じになって来ました。
スタッフの話しが聞こえて来ました。
「あっちの教室に子供がいるんですけど誰ですか・・・」
「近所の子供が入り込んでいるんだろ・・・ちょっと見てくるよ・・・」
男性スタッフが懐中電灯を片手に、その、子供が要ると言われた教室を見に行きました。
「誰もいないぞ
」

が教室を見に行った男性スタッフの答え
2階や他の教室を確認しても子供はいないというのが答えでした
以前にもこの廃校での撮影経験がある年配スタッフが、その会話を聞いて口から出てきた言葉は、この廃校は○○らしいでした・・・

笑って信じようとしない二人のスタッフ、年配スタッフが語り始めました。
横で聞いていたわたしは、さっきトイレに行ったときの話しを伝えました・・・。
子供の影のことを・・・
足音のことを・・・。
すると年配スタッフが、
この小学校の廃校が決まり最後の卒業生の男の子が卒業式の2日前に・・・ってはなしでした。
よくあるありふれた話だとやはり信用しない二人のスタッフ
しかし、よくある話しだから本当なんだと言う年配スタッフ
撮影が再開され、再び独り残されたわたしは、あんな話し聞かなければ良かったと後悔しました・・・。
スタッフの影や足音が小学校の廃校という先入観で子供の影や足音という想像を生んだのかもしれません。
わたしが見たり聞いた影と周囲に鳴り響いた足音は本当に○○なのかは未だに不明です。
ただ、ひとつ言えることは、もう二度と廃校には行きたくないってことです・・・。