五右衛門風呂があって、ゆらゆらする底板に乗って
入浴しました (大昔の話です)
軽石があって、かかとをこすると言ってました
祖父は米寿まで元気でした
祖母はわからないけれど
祖父が亡くなって数年後だったから、同じくらいか
(いやちがう、90すぎと母が言っていた)
中古の家を購入し、遅く生まれた6番目の女の子と
3人で、1Fは3部屋、2Fは2部屋だったか
2Fの南向きの日当たり最高の部屋が、私と年が
さほど変わらないおばさんの部屋で
当時は最高級のハイクラウンチョコレートが置いてあり、
天蓋付きベッドが部屋の奥にあった
1Fも2Fも和室は広く、12畳だったか、大きなひな人形が
毎年飾られていた
12畳の隣は6畳だったか、ふすまで拡げると広い空間だった
正式な玄関は日常使っておらず、その玄関から2Fへ
階段が当初はあったが、急なのでと、取り外されていて
吹き抜けの玄関の上を見ると、2Fが見えた
出入りは中庭に面した石段から直接リビング
狭いが6畳あったか、周囲が他の部屋とつながって
開放的な部屋だった
台所は井戸水も水道も両方あった
下呂膏の香りか、なつかしい香りがする家で
この家だけでしかその香りはしなかった
それは、もう1軒の本宅の香りだったかもしれない
どちらの家の香りだったか、もうおぼえが無い
ロッキングチェアがあり、ゆらゆら揺らして遊んだ
縁側に、小鳥がカゴにいてさえずっていた
ゆったりした時間が流れて、隠居しておられた
世の中にはこんなにゆっくり生活できる家があるのか
と、当時、小学生の私は憧れた
祖父は80過ぎまでバイクに乗り、あちこち行っていた
私は、サンデー毎日はこういう生活なのかなと
空想することが多い
昔から、時々、祖父を感じることが多い
それはなぜだかわからない
多分、自分が憧れていた生活だったからかも知れない