企業が商品を販売するにあたって、その商品の機能のみに着眼してしまうと自らの使命を狭く定義(近視眼的定義)することになり、そのような方法では競合や環境変化が起これば対応しきれないことを説明しています。
レビット教授は
「顧客は商品を買うのではない。その商品が提供するベネフィットを購入しているのだ」
と主張しているとおり、顧客は商品そのものを必要としてるのではなく、その商品によってもたらされる期待価値を得るために購入している
として「顧客志向」という概念の重要性を広く知らしめました。
この話しの具体例としてもっとも有名で、よく引用される話が
『レビットのねじ』
と言う今でも色褪せないマーケティングにおいて最も重要な格言です。
その格言とは、博士の著書「マーケティング発想法」の冒頭に
「ドリルを買う人が欲しいのは「穴」である」
と言うものです。
実はこの言葉自体はレビット博士の言葉ではなく、レオ・マックギブナという人の言葉をレビット博士が著書の中で紹介したもので、正しく引用すると、
「昨年、4分の1インチ・ドリルが100万個売れたが、これは人びとが4分の1インチ・ドリルを欲したからでなく、4分の1インチの穴を欲したからである」
というものです。
この「マーケティング発想法」がビジネス書としては異例のベストセラーとなって世界中の言葉に翻訳され、以後40年以上も語り継がれるマーケティングの最も重要な格言のひとつになっているのです。
ドリルを製造する企業からすれば、
ドリルの軽量化やドリルの切れ味等とにかく製品の性能にのみ目を奪われ、それこそが顧客が求めていると考えがちですが、実際の顧客の要望は
「どんな穴が開くのか?」
「どんなふうに穴をあけるのか?」
等にあるのです。
つまりは顧客の要望を知るために必要なマーケティングは
「穴をあけるものの材質は何ですか?」
「どれくらいの大きさの穴をあけたいのですか?」
「電源(コンセント)は近くに在りますか?」
「誰が使うのですか? (男性なのか、女性なのか、子供なのか)」
「数個の穴をあければ良いか? それとも多くの穴をあけなければならないのか?」
といったものであり
「それは何をするための穴なのか?」
という目的までを聞かなければ最適なドリルを見つけ出す手伝い(商品提供)は出来ないのです。
『顧客を知る』『顧客が見える』
と言うことはこのように、
『顧客にとって必要なマーケティングを行う事』です。
ともすればプロダクトアウト(売り手都合)になりがちな思考をチェックし、マーケットイン(買い手都合)に転換しなければならないという事なのです。
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