サガリバナと強く儚い者たち | あなたの知らない沖繩と琉球舞踊

あなたの知らない沖繩と琉球舞踊

観光や日常生活では気づかない知っているようで知らない沖繩や琉球の歴史や文化、華やかな琉球舞踊の事を徒然と書いていきます。

 

永遠は一瞬ではない一瞬が永遠

 

日常品の芸術品バカラ

 

バカラのグラスをご存知でしょうか?
バカラは、1764年フランス東部ロレーヌ地方のバカラ村に、ルイ十五世の認可のもと創設されました。
完璧なまでの質の高さ、そして時代の美を形にする高い創造性が評価され、パリ万国博覧会でグランプリを受賞したことを契機に多くの王侯貴族に愛用されることとなり「王者たちのクリスタル」としてその名を知られるようになりました。

 

 

 

 

フランス国内では、今でも大統領府であるエリゼ宮での晩餐には必ずバカラのグラスが使用されています。
その美しい形と歴史に彩られたバカラには世界中に多くのファンがいます。
でもなぜ、バカラのグラスはそこまで美しいのでしょうか?
ある人が、このように説明していました。

 


“バカラのグラスは芸術作品のように美しい。でもガラスはいつか割れる。その儚さが美しさにさらに磨きをかけている”

 

 


もし、バカラのグラスが同じ形でも、決して割れる事のない素材や金属だったとしたらその美しさは半減していたかもしれませんね。

 

 

 

 

沖繩の儚い名作「伊江島ハンドー小」

 


儚さは古今東西、人の心を掴んで離さない要素です。
権力の儚さ、愛の儚さ、友情の儚さ、夢の儚さ、命の儚さ、時間の儚さ・・・
人は終わりを思い描く事でそこに感情移入し魂を揺さぶられます。

ここ沖繩に愛の儚さを描いた名作があります。それが「伊江島ハンド-小」です。

 


■ 伊江島ハンド-小 あらすじ ■

昔、沖繩本島北部国頭村辺土名にハンドー小というとても綺麗な娘がいた。
ハンドー小は村ではとてもモテて何人からも求婚されていたが断り続けていた。
そんなある日、ハンドー小は台風で遭難した伊江島の島村家の男・加那の世話をする事になった。
加那はハンドー小の容姿に惚れ、ハンドー小も加那を理想の男性と感じ、二人はお互い恋に燃え上がる。
ところが加那には伊江島に妻子がいた。迎えに来た叔父に連れ戻される加那は、ハンドー小には何も言わずに帰ってしまう。
互いに愛を誓いあった加那に心変わりがあるはずがないと信じているハンドー小は、従妹のマチー小と船頭主の取り計らいで伊江島に渡る。
しかし信じていた加那や島の人たちに冷たくされ、加那の父には酷い暴力を受けることになる。とうとうハンドー小は城山で自ら命を絶ってしまうのだった。
その怨念は・・・。


伊江島ハンドー小は沖縄の四大歌劇の中でも、人気の作品で、真境名由康の傑作中の傑作と言われている作品で有名なものです。儚い愛の中に見え隠れする感情は現代人にも共通するものです。

 

 

 

あらためて「儚い(はかない)」とは??


さて、ここであらためて「儚い」という意味を調べてみました。

 

 


「すぐに無くなり虚しいさま」
「不確実で実現の見込みがなく頼りにならない」

という意味です。

「儚」は「ボウ」と音読みし、
「暗くてはっきりしない」という意味になります。
「夢」は「はっきり見えない」という意味になり、
人間がはっきり見えない=暗いという意味になったと言われています。

説明一部引用:意味ブロ

 

 



儚さを感じるのは人だけですが「伊江島ハンド-小」のように人の関与しないものにも人は儚さを感じる事があります。

 

 

儚い花 サガリバナ


あなたは「サガリバナ」ってご存知ですか?

 

写真引用:travel jp

 

 



サガリバナとは
さがりばな / 下り花
[学]Barringtonia racemosa (L.) Bl.
サガリバナ科の中高木。葉は枝先に束生し、ほぼ無柄、倒卵状長楕円(ちょうだえん)形で長さ10~30センチメートル。縁(へり)は波状で、若葉は赤褐色を帯びる。総状花序は下垂して長さ約50センチメートルに達し、花は白ないし淡紅色。雄しべは多数、刷毛(はけ)状で長さ3~4センチメートル。果実は卵形で長さ約5センチメートル。マングローブ林の後背地や湿地に生え、奄美(あまみ)大島以南、および東南アジア、インドに分布する。
資料引用:日本大百科全書
 

 

 



写真のように、日本の花というよりは亜熱帯の花です。
今は、奄美以南でしか見られませんが今年の酷暑の気温を見ているとそのうち本土でも見られそうですね。今のところ、奄美以南でしか咲かない事になっています。

 


サガリバナがなぜ儚い花なのか?
サガリバナはたった一夜だけ咲き、夜明けとともに散ってしまう幻の花なのです
「たった一夜の美しさ」
これがサガリバナが「儚い花」と呼ばれる所以です。

 

 

 

サガリバナはなぜ、一夜で散るのか?

 

でも、なぜたった一夜で花が散ってしまうのでしょう??

実は夜に咲いて、夜行性の蛾やコウモリに受粉させて、
朝には散って川の上に落ちてそのまま水に流れて繁殖するという
極めて合理的な理由があるのだそうです。


散った花は遠くまで流されやすいような構造になっているようです。
陸上に咲くサガリバナも多いですが水辺やマングローブ付近に咲くのが多いのはこのような理由からだそうです。

 


 

香りも儚さに磨きをかけています。
バニラのような甘い香りが特徴で、サガリバナが群生しているところは辺り一帯が幻想的な甘い香りに包まれているそうです。

 

 

サガリバナを初めて見た時に、すごく風情を感じて、古人はどう感じたんだろうと思いを馳せた事を今でも覚えています (^_^)

 

 

イメージとは違う花言葉は?


色んなドラマがあるサガリバナですが花言葉は
「幸運が訪れる」
力強い素敵な花言葉です。


儚さと力強さという事で最後はこの曲で今回は締めたいと想います。
この曲は伊江島ハンドー小をモチーフにしていると言われています。
男女の立場を逆にして聴くと・・・・




 

 

それではまた!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

■ポチッと押していただくと嬉しいです!■

ダウン             ダウン

にほんブログ村 地域生活(街) 沖縄ブログ 沖縄県情報へ
にほんブログ村