非日常的日常ブログ

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日々過ごしていく中であった出来事や、なかった出来事、夢で見た出来事などを淡々と綴ったり、綴らなかったりしていきます。

『八陣忍法帖』 1962年5月号〜1962年12月号 「講談倶楽部」連載

 

1964年3月刊行 『信玄忍法帖』<山田風太郎忍法小説全集(8)>(講談社)

 

 

1964年発表の『信玄忍法帖』は、山田風太郎「忍法帖」シリーズの一編である。

 

三方ヶ原の戦い直後という歴史的転換点を舞台に、信玄の生死をめぐる虚々実々の謀略戦が展開される。真相を探るべく徳川家康が放った伊賀忍者の精鋭に対し、武田陣営は密かに存命していた軍師・山本勘助の指揮のもと、真田忍者らが影武者を立てて徹底した死の隠蔽を図る。

 

奇想天外な忍法描写を織り交ぜながらも、武田家をめぐる権謀術数と人間ドラマが重層的に展開される、歴史小説の色彩が濃い異色作である。

 

 

 

 

 

 

『忍法忠臣蔵』 1961年11月25日号〜1962年4月21日号 「週刊漫画サンデー」連載 

 

1962年7月刊行 『忍法忠臣蔵』(講談社)

 

 

1962年発表の『忍法忠臣蔵』は、山田風太郎の「忍法帖」シリーズ第7作である。

 

元禄赤穂事件の裏側を舞台に、吉良・上杉側の能登組忍者による赤穂浪士暗殺計画と、上杉家家老・千坂兵部が放ったくノ一による浪士堕落工作が交錯する。そこへ、かつて恋人に裏切られ「忠義」と「女」を深く憎む凄腕の伊賀忍者・無明綱太郎がくノ一の監視役として加わり、三つ巴の暗闘が展開される。

 

誰もが知る討ち入りの物語を下敷きとしながら、忍者たちの暗躍が絡むことで物語は全く異なる様相を呈する。史実と虚構の巧みな融合が本作最大の妙味であり、既知の物語を換骨奪胎する山田風太郎の手腕が遺憾なく発揮された、シリーズ屈指の奇作である。

 

『忍者月影抄』 1961年6月号〜1962年3月号 「講談倶楽部」連載 

 

1962年5月刊行 『忍者月影抄』(講談社)

 

 

『忍者月影抄』は、1962年に発表された山田風太郎「忍法帖」シリーズの一編である。

 

舞台は八代将軍・徳川吉宗の時代。吉宗の過去の女性関係を暴露して幕府の権威失墜を狙う尾張藩主・徳川宗春の命を受けた甲賀忍者および尾張柳生の剣士と、それを阻止すべく吉宗が放ったお庭番の伊賀忍者および江戸柳生の剣士が凄惨な死闘を繰り広げる。

 

忍者による奇想天外な忍法合戦と、剣豪たちによる秘剣の激突が絡み合う構成は、単なる活劇を超えた深みを物語に与えている。山田風太郎ならではの奇想と美意識が結晶した、シリーズの中でも異彩を放つ一作である。

 

『外道忍法帖』 1961年8月号〜1962年1月号 「週刊新潮」連載 

 

1964年3月刊行 『外道忍法帖』<山田風太郎忍法小説全集(5)>(講談社)

 

 

『外道忍法帖』は1962年に発表された、「忍法帖」シリーズの一編である。

 

舞台は島原の乱から数年後の長崎。天正遣欧少年使節が持ち帰ったとされる百万エクーの隠し財宝を巡り、在処の鍵を握る15人のキリシタン童貞女、幕府が放った伊賀忍者15名、横取りを狙う由井正雪配下の甲賀忍者15名による三つ巴の死闘が繰り広げられる。

 

シリーズ最大規模となる総勢45名超の忍者が入り乱れ、奇想天外な忍法が息つく間もなく炸裂するバトルロイヤル形式の構成が最大の特徴である。キリシタン弾圧という史実を背景に織り込みながら、スピード感あふれる展開と極彩色の残酷美が融合した、シリーズ屈指の異色作となっている。

 

 

 

 

 

『くノ一忍法帖』 1960年9月号〜1961年5月号 「講談倶楽部」連載

 

 1961年7月刊行 『くノ一忍法帖』(講談社)

 

 

1961年に発表された『くノ一忍法帖』は、「忍法帖」シリーズの第4作にして、屈指の異色作と評される作品である。

 

舞台は大坂夏の陣の直後、滅亡寸前にある豊臣家の血脈を後世に残すべく、真田幸村の命により秀頼の子を宿した5人の信濃くノ一に対し、家康が放った伊賀鍔隠れの忍者5人衆が襲い掛かる。

 

人間の「性」を武器としたエロティックかつ奇天烈な忍法合戦に、祖父・家康を憎む千姫の思惑が絡み合う凄絶な死闘。倫理を度外視したその展開は、後世の作品群に多大な影響を与えた。

 

『飛騨幻法帖』 1960年2月29日号〜1960年9月24日号 「週刊漫画サンデー」連載 


1960年11月刊行 『飛騨忍法帖』(東都書房)


1986年2月文庫版刊行 『軍艦忍法帖』(角川文庫)

 

 

『軍艦忍法帖』(別題『飛騨幻法帖』、『飛騨忍法帖』)は、山田風太郎の「忍法帖」シリーズ第3弾として1960年に発表された。

 

舞台は幕末の動乱期。恩人を暗殺された飛騨忍者・乗鞍丞馬が、遺された美しき未亡人とともに復讐の旅に出る。コルト拳銃、カノン砲、そして軍艦——西洋の近代兵器を手にした旗本五人衆が行く手を阻む。

 

古の幻法と最新兵器の異色の激突。そこに勝海舟など実在の歴史上の人物が絡み合い、乱世を生きる人間たちの物語が鮮やかに紡がれる。


『江戸忍法帖』『甲賀忍法帖』 1959年8月25日号〜1960年2月22日号 「週刊漫画サンデー」連載 

 

1963年3月刊行 『江戸忍法帖』(講談社)

 

 

「忍法帖」シリーズの第2作『江戸忍法帖』は、1959年から1960年にかけて発表された。

 

舞台は五代将軍・徳川綱吉の治世。権力を狙う柳沢吉保が差し向けた甲賀七忍を相手に、将軍家の血を引く若き剣士・葵悠太郎と、角兵衛獅子の娘・お縫が命がけの戦いに挑む。

 

前作で描かれた集団同士の激突とは趣を異にし、一人の剣士が個性豊かな異能忍者たちと対峙するという構図を打ち出した点で、シリーズに新たな方向性をもたらした作品である。

 

 

 

 

 

 

 

 

『甲賀忍法帖』 1958年12月号〜1959年11月号 「面白倶楽部」連載 


1959年11月刊行 『甲賀忍法帖』(光文社)

 


『甲賀忍法帖』は山田風太郎「忍法帖」シリーズの第1作にして、日本の異能バトルものの源流に位置する作品である。


時は慶長19年。三代将軍の後継者争いに巻き込まれた甲賀と伊賀。家康の密命のもと、両家の精鋭忍者10名が命を懸けた殺し合いを始める。繰り出される忍法はどれも常軌を逸しており、戦いは凄惨を極める。


しかしその一方で、甲賀の弦之介と伊賀の朧は互いに深く愛し合っていた。一族同士が血で血を洗う宿命の中、二人の恋は行き場を失い、静かに、しかし確実に引き裂かれていく。


 

 

 

 

山田風太郎(本名:山田誠也、1922~2001年)

兵庫県出身。東京医科大学在学中の1947年に『達磨峠の事件』で作家デビュー。


1958年発表の『甲賀忍法帖』に始まる「忍法帖」シリーズで一世を風靡。

医学的知識に基づく奇想天外な異能バトルを描き、後世の漫画やアニメに絶大な影響を与える。


その後、史実と虚構を巧みに交錯させた「明治もの」を開拓。

さらに晩年には、資料不足などから当時敬遠されがちだった室町時代を舞台とした「室町もの」を発表。

その一方で、『戦中派不戦日記』や『人間臨終図巻』といった独自の死生観に基づく名作も残す。


戦後日本を代表する大衆小説家として菊池寛賞や日本ミステリー文学大賞を受賞。

2010年にはその名を冠した「山田風太郎賞」が創設された。