春彩恋歌♬夢一夜 | 春夏秋冬✦浪漫百景

春夏秋冬✦浪漫百景

季節の移ろいの中で...
歌と画像で綴る心ときめく東京千夜一夜物語

夢一夜

夢一夜 〜Live Sound〜 南 こうせつ

1978年(昭和53年)10月発売 

作詞:阿木燿子 作曲:南こうせつ

本曲は資生堂の「78年冬のキャンペーンソング」に起用され、

CMモデルは小林麻美が務めた。

素肌に片袖 通しただけで 色とりどりに

 脱ぎ散らかした床に広がる 絹の海 

着てゆく服が まだ決まらない 

苛立たしさに 口唇かんで 私ほんのり涙ぐむ

あなたを愛した儚さで

私はひとつ大人になった あぁ夢一夜

一夜限りで醒めてく夢に 身をまかす

 

 

 「四畳半フォークの帝王」と呼ばれた南こうせつとしては、かなり異色の作品。

フォークと歌謡曲の境界領域にある、それもかなり歌謡曲寄りの曲。
 阿木燿子の官能的な歌詞がみごとに生かされています。

 以前、ある方から1番の歌詞について、次のような投稿がありました。


 歌詞全体のイメージから、

床に脱ぎ散らかしてあるのは着物(和服)でしょう。だとすれば、

「着てゆく服が」でなく、

「着てゆくものが」のほうが適切ではないか――というのです。

 これは同感ですね。服は、もともと「身につけるもの」という意味で、

着物を指しましたが、現代ではほとんど洋服と同義で使われています。
 そのため、服だと

「素肌に片袖通した」「色とりどりに」「絹の海」

といったイメージにそぐわなくなります。

決めかねているなかに洋服も混じっていたとしても、

「着てゆくもの」なら、イメージのずれはありません。

(二木紘三)