『会いたい』
会いたい 沢田知可子
1990年(平成2年)6月27日
作詞:沢ちひろ,作曲:財津和夫。
ミリオンセールスを記録した「会いたい」。
当初はアルバム「I miss you」の収録曲として音源化されました。
「会いたい」の歌詞は人の死を連想させるものであり、
シングル化にはふさわしくないとされたそうです。
しかし話題が話題を呼び、1990年にシングルカット。
切ない歌詞が人々の心を打ち、またたく間に売上を伸ばしていきました。
タイアップは3本、多くのアーティストがこの曲をカバーしています。
幅広いリスナーに長く愛されている楽曲と言えるでしょう。
この曲に登場する「ふたり」は、学生時代から繋がりがあるようです。
机を並べて学校生活を送ったということは、同級生なのでしょう。
窓の外に見える都会の景色から想像すると、
同じ大学・予備校に通っていたふたりなのかもしれません。
英語の講義でいつも一緒になるふたり。
「あなた」に惹かれていけば、講義は疎かになってしまいます。
身についた英語は少しだけ、しかしお互いの「少し」を教えあえばいいのです。
きっとそうした仲になっていったのでしょう。
バスケットが得意な彼は、いつも熱心にバスケットの話をします。
だから「私」はバスケットについても知識が増えていきました。
共に過ごす時間が増え、惹かれ合い、
今まで漠然としていた「恋」という概念を身をもって知ったのでしょう。
恋をしたときの胸の高鳴りを覚えました。
「あなたと覚えた」ということは、胸の鼓動が本当に恋なのか、
ふたりで答え合わせをしたのかもしれません。
つまり、想いを伝えあったのです。