携帯小説『夕日で、彼女とワルツを(仮)』

携帯小説『夕日で、彼女とワルツを(仮)』

高校一年の五月。父が突然いなくなった。主人公の藤川圭吾(ふじかわけいご)は家庭の為、都内の高校へ転校する。転校すると同時にいじめ。毎日いじめにあっても彼が学校に通う理由とは・・・

【ご挨拶】

初めまして、携帯で小説を書いております龍島夏花(りゅうじまなつか)と申します。

アマチュアですが、宜しくお願い致します(uvu#)ペコリ
【この小説について】
携帯のメール文で文章を作り、携帯から投稿しております。

誤字・脱字、テンポが速すぎないか投稿する前に確認をしているのですが、やはり間違ってしまいます。

定期的に訂正していきたいと思います。

PCでINした際に、色を加えたりと手直ししようと思います。
一日に二回の更新です←頑張って最近では一日一回~二回の更新となっております。

【小説タイトル】

夕日で、彼女とワルツを(仮)

【ジャンル】

ミステリーになりきれてないファンタジー?

【主人公】

藤川圭吾(ふじかわけいご)


プロローグはこちら


~募集~

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ここまで読んで下さった方、偶々通り描けた方、有り難う御座いました。


さて、第二章もおわり、いよいよクライマックスに突入するのですが・・・。


ここまでの反省。

会話で流れを作るのが多いなって反省してます。会話ばっかじゃん∵:.(:.´艸`:.).:∵

携帯からご覧になる方には解りませんが、パソコンから見る方が少しでも見やすいようにレイアウトや文字の大きさにこだわりました。文字を横に追うって疲れますよね;;


本編についてですが、ファンタジー・恋愛・サスペンス?を交えた話になりました。恋愛って言ってもチョコッとだけですけどね。今回は自分にとって心に引っかかっている内容を盛り込みました。

①親からの愛

 私も望まれた家庭か・・・というと、そうではなく。健司のような、家庭を、愛を求めていて家にあまり帰らない父とか自分にとって気になってること、想いを盛り込んでみました。

②人の死

 死ってそんな簡単に言うもんじゃないし、書くもんじゃないって思ってます。でも今回はミステリー&サスペンス?な方向に使用と思い、人の死を盛り込んでみました。

 よく、あるじゃないですか。恋愛小説で(携帯小説以外でも)恋人が事故や病気やらで亡くなってお涙頂戴、「感動しました!」っていうノリ。

大嫌いです。

 フィクションだからなお嫌い。病気で死ぬとなるともっと嫌い。

 は?病気をなめんなよ。って思います。

 だってたいていの作者って健康じゃないですか?

 いや、恋人を実際に亡くして綴った文章ならまだしも。



 ・・・なんでこんなに噛みつくのかっていうと、自分が病気をもっているからです。死について考えたことあるからです。健康な人っていいなって憧れがあるからです。

病気のつらさを知らない人が、病気をネタに殺して泣かせる話をみるとつらいからです。


そんだけ。

サスペンスってすぐ人が死ぬ。その死に対して、恋愛小説と異なってスッゴク軽いと思います。現に私も軽く扱っちゃってるし。

 これ以上、あたしの文章で人を殺したくないですね。






 はい、話脱線して何が言いたいのかわからなくなったところで閉めましょうww


 いよいよクライマックス第三章★お楽しみに~(⊃∀⊂*)イナイイナーイ (★´・∀・)ジ バィバィ~


 新学期まであとわずか。夜突然電話が鳴った。麻弥からだ。電話に出るといつもの明るさはなく、大事な話があるからと家まで来て欲しいそうだ。夜外出することを少しためらったが、麻弥の家はここから二駅先ということで、自転車に乗って向かうことにした。

 が近づいてきた。

 だんだん夜も寝やすくなってきた。

 母も幾分元気を取り戻したようで、最近は近所程度の外出は出来るようになった。

 健司も元気のようだ。

 自転車をこぐ。こぐ。こぐ。

 父さんのことは忘れられない。でも自分の中で、ある程度心の整理は出来た。

 



 麻弥の家に着く、インターホンを鳴らす。ドアを開けてくれた麻弥。髪の色が黒に変わっていた。

 「大事な話って、髪の色のこと?」

 冗談を交えながら、お邪魔することになった。麻弥とは終業式以来連絡を取っていなかったので、なんだか新鮮だった。二回の部屋に入る。予想を裏切らない、麻弥らしい部屋。麻弥のお母さんがわざわざ飲み物とケーキを持ってきてくれた。

 冷たいカルピスを一気に飲み干す。

 「話なんだけどね」

 「うん」

 いつになく暗い表情に、僕は身を構えた。

 「冴織が、学校やめたんだって」



 一瞬耳を疑った。冴織が学校を辞める?なぜ?

 「どうして?」

 麻弥が首を振る。僕は慌てて携帯を開く

 「メールしたんだけど、返事がなくて」

 電話帳から冴織の名前を探し、電話をかける。

 出ない。

 「このメールがね、さっき来たの」

 麻弥の携帯をのぞき込む。


 『麻弥へ。久しぶり。元気にしてる?突然なんだけど、あたし学校辞めることになった。短い間だったけど、麻弥と過ごせて楽しかったよ。じゃ』

 「私、どうすればいいのかわからなくって」

 麻弥はポロポロ涙をこぼす。

 「家にはいってみたの?」

 「家、知らないの」

 携帯が鳴る。冴織からだ。急いで出る

 「もしもし、冴織?どうしたんだよ」

 『なんだ、麻弥に聞いたんだね。うん、ちょっとね』

 「今どこにいるんだ?」

 『それは今は言えない。あのね、聞いてくれる?』

 僕は冴織から、晃子先生から伺った話を聞いた。

 『・・・と、言う訳なの。でね、これ以上この事件について探りを入れない方がいいわ』

 「どうして?」

 『それは・・・危険だから

 無言になる。冴織は外にいるのだろう、風の音が聞こえる。

 『・・・あのさ、これは麻弥には言って欲しくないの。聞いてくれる?』

 「うん。何?」

 『あたし、今年で22歳なの』

 「え?」

 あたしさ、小学校もろくに言ってなかったんだ。道を外して、ね。小学校に上がると同時にいじめにあってさ。いじめっ子がさ、お兄さんが暴走族らしくてね。そしてあたしは色々あって、その族に入ることになったの。たばこもお酒も、ヤクも全部体験して、荒れ狂って、少年院にブチこまれて。で、ヤク買うお金欲しくて身体売って。』

 突然の告白に、ただ相づちをうつしかなかった。

 『たまたま通りかかった学校でね、文化祭がやっててね。何を思ったのか、中に入ってあの写真にであった』

 「うん」

 『綺麗だった。あたしにはない、輝きがあった。汚れのない、あたしが一番求めてるものが写ってた』

 風の音で少し聞こえにくい。

 『この学校に行きたいっておもったんだけど。ヤクってそう簡単にはやめられないわ。で、やっと今、学生になれた。』

 麻弥が心配そうに僕をみる。僕は大丈夫だと、合図した。

 『ホントはもっと学生生活楽しみたかったし、麻弥や圭吾といっしょにいたかった。でもね、ごめん。さようなら』

 プチッと電話が切れる。かけ直しても出ない。今度は麻弥の携帯が鳴る。メールだ。



『ありがとう。でも、泣かないで。この後起こることに。さようなら、だいすきだよ』






























 夏。

 蝉の死骸が転がる。

 僕は死骸を蹴飛ばしながら、歩く。

 西川沙耶。

 飛べなくなった蝉の様に、東京の空を舞った。

 夕焼け、僕はひとり、学校の教室に戻る。

 誰も居ない教室で、泣き叫ぶように訴える。

 「なぁ冴織、居るだろう?冴織だったら、霊になって出てきてくれるだろう?お願いだ、返事してくれ、出てきてくれ」

 今日はよく、風が吹く。

 「真紀、いるんだろ?」

 黒板の一点を見つめる。うっすらと、真紀の姿が見える。

 「冴織に会わせてくれ」

 真紀は、悲しそうな顔をし、首を振る。

 「なんでだよ!なんで真紀は霊になって現れるのに、冴織は出てこないんだよ!」

 真紀が、涙を流す。

 「私、すきで霊になって此処にいるんじゃない。私だって、早く“上”に行きたいのに」

 「ごめん、そんなつもりでいった訳じゃないんだ、ごめん」

 



 冴織。

 どうして自分から命を捨てたんだ?

 冴織。

 どうして。

第二章あとがきへ

 向かいあって座る私達。彼が入れてくれたコーヒーをゆっくり飲みながら二人だけの空か何を楽しむ。


 「荒井真美さんのことについて何か知らない?」

 あたしから口を開く。彼はコーヒーを飲みながら、ニアリと笑う。

 「知ってると思ったからわざわざ来たんだろ?」

 kunio。それは彼の本名ではない。あたしは、彼の名前を知っている。

 「意地悪なところ、変わらないね」

 「真美は生きている」

 「今どこにいるの?」

 「さあ」

 「真美さんのお父さんについては?」

 「生きてるらしいよ」

 短い会話。また沈黙。

 「どうして知ってるんだい?」

 「何が?」

 「あの学校じゃあ今でもアノ事件に関することは誰も知り得ないだろう?先生達だって、昔からいる方しか知らないだろうし」

 「あたしが彼女を知ったのはあなたが文化祭の時に展示した写真でよ?」

 「でもあの写真には本名なんて載せてなかった」

 あたしは黙る。

 「何を隠してるんだ?」

 翔(かける)が顔を近づける。

 「・・・見えるのよ」

 ぼそっとつぶやく。何が?と翔が聞く。

 「彼女がミエルの。霊として」

 翔は別に驚くこともなく、淡々と質問をする

 「いつから?」

 「入学してから」

 「本名は、霊から聞いたわけ?」

 「ううん。あたしは聞いてない。本名は友達が聞いたって。本人から」

 「その友達って誰?」

 「なぜ、そんなことを知りたがるの?」

 あたしは翔をじっと見つめる。何か隠しているような、そんな気がした。

 「何か、隠してるでしょう?」

 翔は立ち上がり、飲みかけのコーヒーを片手に、キッチンの方に向かった。蛇口を捻り、水か流れる音。それ以外、何も聞こえない。あたしも立ち上がり、キッチンの方へと向かう。翔はワインセラーから白ワインを取り出し、二つのグラスに注ぐ。コールドワイン。あまりワインが好きではないあたしが、唯一飲める。

 「知りたい?」

 無言で頷く。

 「じゃあ交換条件。脱げ」

 「は?」

 「嫌なら俺も言わない。」

 グラスを手渡し、乾杯して飲む。あたしはワイングラスをジッと見つめる。

 葛藤。別に、荒井真美さんや石川真紀さんについてスッゴク、知りたい訳じゃない。あたしが知りたいのは、彼の過去。翔が隠している過去が知りたいだけ。翔の全てを知りたいだけ。ワインを一気に飲み干し、キッチンで脱ぐ。一枚、一枚。翔は裸になったあたしにキスをし、抱き寄せる。そしてそのままソファに向かう。

 「そこに座って」

 言われるまま、座る。カーテンを開け、日差しが注ぐ。翔は棚に置いてあったカメラを取り出す。

 「何するの?」

 「何って決まってる。撮るんだよ」

 「は?」

 翔はレンズをのぞき込む。黒いカメラ、大きなレンズが不気味に見える。

 「冗談じゃないわよ!裸の写真なんて」

 「知りたくないわけ?」

 黙る。翔はシャッターを切る。後ろを向け、上を見ろ、言われるまま。恥ずかしさで顔が赤くなる。

 「真紀は俺の彼女だった」

 カメラのシャッターを切りながら話す。

 「俺達は中学の時から付き合っていた。あの学校を受験するのも、二人で決めたんだ」

 今度は立って、と指示を受ける。

 「そしたら死んじまった。愛していたのに

 翔の言葉が胸に突き刺さる。

 「俺はな、犯人を捜しているんだ」

 「犯人?」

 「そう。何で両親が離婚するある理由にはある人物が関わってたんだ。そいつを見つけて、殺す

 冷たい言葉。

 「だから、あまりあの事件について嗅ぎ回らない方が身の為だぜ?」

 翔はレンズから目を離し、あたしに服を着るように言った。

 「お前にとって、裸で写真を撮られることと、何も知らないお前等があの事件を嗅ぎ回るっていうのは、同じ事なの、わかってる?」

 「知らなかった。悪気はなかったの」

 「じゃあこれ以上関わるな。調べるな。わかったら帰れ」

 翔はあたしの服を手渡した。あたしは夢中で着替え、逃げるように出て行った。涙が溢れる。






 あたしだって、ずっとあなたのこと、愛してるのに


















 「おはよう。騒がしかったけど、誰か来たの?」

 「おはよう。昔の友達がね、遊びに来たんだよ」

 「珍しいわね。友達が来るなんて。しかも早朝から」

 「あの事件が、何故か流行ってるらしい」

 「あら。何故?」

 「さあ。でも放ってはおけないね」

 「あなたもそろそろ、動きましょう?私の方は、順調よ」

 いたずらに笑う彼女の頬を撫で、口づけを交わす。


 

 

第二章終へ