第6話〜怪物〜
警視庁内………。
「つまり、あなたは神田さんは特別な力は無いと?」
「はい、考古学の勉強をしてた時は色々と変なお土産は持ってきてましたけど」
「変なお土産?」
「えぇ、変な模様のお面だったり、人形だったり」
「その中にこの写真に似た物ありませんでしたか?」
刑事が1枚の写真を未来(みらい)に観せる。
「こういったものは見たことがありません。」
「そうですか」
刑事が取調室を出ると程なくして未来は警察官に連れられて警視庁を出た。
神奈川県某所……。
「バニングさん、いつまで俺らこんなところで隠れてりゃいいんですか?」
「町はヤマトの子孫達で溢れている。危険すぎる」
「けど、いつまでもこうしてたらいつか見つかりますって」
顔姿こそ人間だが、その服装は現代のものとは思えない古代の麻布で出来た服を着た人が10人程、海に近い倉庫に身を寄せあっていた。
「お前も今の名前で名乗れ、俺は今日から斉藤と名乗る」
「なんすかそれ、大事な名前を捨てろって言うんですか」
1人の男が立ち上がる。
それを見た斉藤はその男の顔を思いっきり殴りとばした。
「てめぇバニング」
「カイン、村長も今は名前を変えて生きている。お前もその少ない脳で考えるんだな」
殴られたカインは立ち上がると倉庫を飛び出し鷹の怪物に姿を変えると、そのまま飛び去ってしまった。
「バニング…いや、斉藤さん。いいんですか?カインのこと」
「あいつの勝手だ、俺は現代に蘇ることが出来た。昔の話はどうであれ、今を生きていたい」
「最近は武闘派のやつらが集まってヤマトの民を襲ってるらしいですし、これは噂で聞いた話ですが、今は集団をナクウと名乗っているらしいです」
「ナクウ…。俺らはヤマトとは争うつもりは無い。ナクウの奴らとも絡むつもりはない」
倉庫にいる人達は斉藤の言葉に深くうなづいた。
都内某所…………。
「何が斉藤だ、俺らには大切な名があるっつうんだ」
カインはビルの屋上へ降り立つと、下を見下ろし道を歩いているサラリーマンに目をつけた。
「ヤマトの子孫は俺たちにしたら憎い敵じゃないか…」
カインは翼を広げるとサラリーマンに向かって急降下し、サラリーマンの肩を脚で掴みビルの屋上へ連れていった。
「か、怪物!や、やめてくれ、殺さないで」
「俺らの事を見るとこれだ、お前らは本当にそれしか言わねぇな、つまらん」
カインはサラリーマンを屋上から突き落とすと、他のビルへと飛んで行った。
都内某所……。
「「NEWSのお時間です。本日未明…都内のビルから50代の男性が転落。このビルとの関係性は不明です」」
「近くでこういう事起きると客が減るから勘弁して欲しいな〜」
「おっちゃん、小言はいいから皿洗ってよ〜」
「お前も卵結局買ってこないしよ〜」
「あれは怪物に…」
神田の脳内にビジョンが見える。
ーーーー鳥がーーービルから突き落としたーーーー
神田は前掛けを外すと厨房から飛び出し駐車場に向かった。
「おい晴斗!どこ行くんだ」
おっちゃんは急いでスマホでどこかへ電話をかけた。
都内某所……。
「次はアイツだ」
カインは屋上から道を歩く女性を見つめていた。
「こんなところにいましたか、同志よ」
黒いスーツ姿にハットを深く被った男がカインの後ろに立っていた。
「誰だ」
「我らはナクウ、ヤマトをゲームをしながら葬る者。いごお見知り置きを」
「ナクウ?知らねぇな」
「我々はヤマトに復讐をする物、そして、君にゲームを提供する者」
「ゲーム?」
「そう、ルールは簡単です。君はヤマトを狩り、そのポイントを稼げば良いんです。ちなみに、1人狩る事に1ポイント。3騎士のスキャナーを持ってくればは1000ポイントです。」
「俺は既に1人狩り終わってるぞ?」
「それはノーカウントです。では」
男はカインにそう言うと屋上から階段で降りていった。
「ゲームねぇ〜」
カインはそう呟くとビルの屋上からターゲットとなる人を探すのだった。