真摯(しんし)とは、「真面目で誠実であること」を表す言葉です。つまり真摯な言動とは、自分の言葉や行動に真実さと誠実さがあることを指します。真摯であることは、相手に対して信頼を築くことができるため、人間関係やビジネスなどの様々な場面で重要な要素となります。ですが、真面目で誠実であるためには具体的にどうすればいいかわかりにくいですよね。今回は、真摯の意味や具体的な言動について考えていきましょう。

 

 

 

 

 

1:「真摯」の意味は?

「日本国語大辞典」を調べてみると、真摯の意味「まじめでひたむきなこと。一所懸命に物事に取り組むこと。また、そのさま。」と載っています。徳富蘇峰が1886年に書いた「将来之日本」に「余は唯だ忠厚真摯なる日本の一人民として」に初出があるようなので、それほど古い言葉ではなさそうです。

 

真摯は、「真」と「摯」の2つの言葉から成り立っていまがそれぞれの意味は、「真」が「うそ偽りでないこと」、「摯」が「まこと、まじめ」という意味をもっています。つまり、「真面目で誠実であること」を意味します。真摯な人が恋人だといいなと思った人もいるのではないでしょうか。

 

ちなみに類義語には、誠実・篤実・忠実・至誠・信実・篤厚・大まじめ・まじめ・几帳面・生まじめ・くそまじめ・愚直・四角四面・質実・堅実・堅気・実直・謹厳・生一本・一本気・勤勉・律儀・義理堅い・義理立て・良心的・プレーン・単純・純粋・純・シンプル・純然・純一・至純・純乎・純正・純良・単一・純化・質素・簡素・つましい・地味・つづまやか・つつましい・つつましやか・清貧・素朴・純朴・朴訥・質朴・真率・清楚・実体・朴直・忠実忠実まめまめしい・きりきりしゃん・きりり・きりっと・甲斐甲斐しい・きびきび・てきぱき・しゃきしゃき・はきはき・すいすい・忠実・忠実やか・小忠実・手忠実・足忠実・筆忠実・骨身を惜しまず・きちんと・規則正しい・手取り足取り・ちゃんと・しっかり・しゃんと・きちんきちん・きっちり・かっちり・がっちり・規則的・整然などがあります。

2:ビジネスでも使う!「真摯」を使う事例と使い方

真摯は、相手に対して誠実で真剣に接する態度を表現する言葉であり、以下のような事例や使い方が考えられます。

 

  • お客様のご指摘を真摯に受け止め、再発防止を徹底してまいります。
  • 至らない所が多々あると思いますが、任された業務に真摯に取り組んでいきたいと思っております。
  • 面接官は、応募者の真摯な姿勢を気に入った

 

このように、自分自身のミスを認め、素早く修正することで、相手に対して真摯な態度を示すことができます。他にも「真摯な態度を示す」「真摯な気持ちで話す」「真摯な反省をする」「真摯な対応をする」「真摯に取り組む」といった表現で、自分自身の考え方や行動に真実さと誠実さがあることを表現することができます。もちろん相手に対して信頼を築くためには、言葉だけではなく「真摯」な態度で接することが大切です。

3:真摯さとは?真摯さを感じた言動

真摯な言動をするためには、まず自分自身の考え方や行動を振り返り、自己批判的になることが大切です。自分の言動に嘘や偽りがないか、相手に対して失礼な発言や行動をしていないかを確認しましょう。また、相手の意見や感情に敏感になり、共感することも真摯な言動の一つといえます。相手に対して興味を持ち、誠意をもって接することで、相手との信頼関係を築くことができるんです。

 

また真摯な言動は、ビジネスにおいても非常に重要です。ビジネスでは、信頼関係が成立してはじめて取引がおこなわれます。そのため、真摯な言動をすることで、相手に対して信頼を与え、取引に繋げることができます。また、真摯な言動は、顧客対応や社内コミュニケーションなどの業務においても必要なスキルです。顧客対応においては、相手の要望や問題点に真摯に向き合い、解決策を提案することが求められます。社内コミュニケーションにおいては、部下や同僚の意見に敏感になり、共感し、協力することが大切です。

4:真摯さを伝えるための方法とは?

真摯さを伝えるための方法は、以下のようなものがあります。

(1)相手に対して素直で率直な態度を示す

真摯さは、相手に対して自分自身の考え方や行動に真実さと誠実さがあることを表現することが重要です。そのため、相手に対して素直で率直な態度を示すことが大切です。自分のミスを認めたり、改善策を提案したりすることで、相手に真摯さを伝えることができます。

(2)相手の気持ちや状況に共感し、真剣に向き合う

相手に対して真摯な態度を示すためには、相手の気持ちや状況に共感することも重要です。相手が抱える問題や悩みを真剣に受け止め、共感することで、相手に対する真摯さが伝わります。

(3)一貫性のある言動をする

真摯さを伝えるためには、一貫性のある言動をすることも大切です。言葉と行動が一致していないと、相手に対して不信感を持たれることがあります。自分が言ったことを実行することや、自分自身が信じる価値観を貫くことで、相手に真摯さを伝えることができます。

(4)無駄な言葉や表現を省く

真摯さを伝えるためには、無駄な言葉や表現を省くことも大切です。余計な装飾や大げさな表現をすると、相手に対して虚偽さや演技をしているように感じられます。シンプルで明快な言葉で伝えることで、相手に対して真摯さを伝えることができます。

 

真摯さを伝えるためには、自分自身の態度や言動に誠実さがあることが大切です。相手に対して共感し、一貫性のある言動をし、無駄な言葉や表現を省くことで、真摯さを伝えることができます。

5:「真摯」を英語で言うと・・・

ちなみに、真摯を英語で言うと「sincerity」または「earnestness」です。「真摯に受け止めます」は、「Take it seriously」とか「Take sincere care of it」といったりします。

6:まとめ

真摯とは、「真面目で誠実であること」を意味する言葉で、自分自身の考え方や行動を振り返り、相手の意見や感情に敏感になり、誠意を持って接することが大切です。真摯な言動は、人間関係やビジネスなどの様々な場面で重要な要素で、相手に対して信頼を築くことができます。とくにビジネスにおいては、信頼関係が成立してはじめて取引がおこなわれるので、真摯であることは大前提です。真摯であることは簡単なことではありませんが、意識して真摯な言動ができるようにしましょうね。