武術のお話。

例えば、1本の突きについて。

       

「肘」と「手首」だけで突きを行えば、それはただの「手打ち」となって、威力は低い。

        

「肘」に「肩(肩甲骨)」を繋げる。

背より発する突きは、「手打ち」よりは強い力を発揮でき、また、リーチも伸びる。

        

さらに「肩(肩甲骨)」に「腰(腰背部)」を繋げる。

腰から放たれる突きは、さらなる強力なものとなり、しかも変化に富む。

          

そして「腰(腰背部)」に「脚(足)」を繋げる。

脚の伸縮機能を用いた突きは、より強度を増し、角度・方向の自由度も増す。

         

ついには「脚(足)」と「大地」を繋げる。

地面の各種反動を利用した突きは、強力極まりないものとなり、変幻自在なものとなる。

         

様々な部分を『繋げる』ことによって、1本の突きがかくも趣深いものとなる。


繋げる1
                

武術の話に限らず、沢山の物や人や事と『繋がる』ことによって、自分の行動や思考もまた大きな広がりを得る。

                   

『繋げる』そして『繋がる』。

          

この行為は、自分を育み、他者を育み、そして、ひいては社会を育む一助になると私には思えるのである。


繋げる2

    

        

              

旺龍堂代表 小幡良祐

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