クラウドファンディング | 高田龍の《夢の途中》

高田龍の《夢の途中》

気がついたら、72歳に成ってました。
今までずいぶんたくさんのことを書いて来ました。
あと何年生きられるのか判りませんが、書き続ける事が生存確認でも有りますし生存証明でもあります。
宜しくお願い致します。

むかしなら、夢は中々実現出来ない遥かにそびえるものだった。


それぞれが、自分の生まれつき持っているアイテムの分だけ夢への道筋はあった。

血筋だったり、人脈だったり。自身の才能や能力、だけでは夢には至らない。
過去に才能に溢れた人間が埋もれたまま一生を終えたエピソードなど掃いて捨てるほどあったはずである。

ところが現在は、SNSをはじめネットの発展、さらにそれらを通じて一般の人達が投資家として多くの案件に協力する風潮が出来上がっている。
便利な世の中になったというか多くの人にそれぞれの『夢』が近づいているということだろうか。

私の身近にも、このクラウドファンディングに挑戦することを決めた女性がいる。

彼女は東日本大震災の翌年セクシー女優としてデビューして足掛け九年。
デビューした時期としては最悪の時だったと思う。

DVDを販売する店舗が東北地方を中心に激減した。
津波で流されてしまった店舗もあったろうが、震災後の経済的冷え込みが原因で閉店に追い込まれた店も多かったと聞く。

前代未聞、想定外という言葉がピッタリという大震災だった。
日本中が暗闇に包まれた。
そんな中を西へ東へ彼女は発売イベントに駆け巡った。
慣れない事で緊張もしただろうが、彼女は笑顔を絶やさなかった。

気がつけば、芸歴も十年になろうとしていた。
グラビアモデル時代を含めると十五年を遥かに超えるキャリアだ。

イメージDVDに多数出演して、タイトルは三十本超えている。
《着エロクイーン》彼女についたキャッチフレーズである。
当時テレビで活躍していたHというタレントが自身のバックヤードは着エロだと公言していて、発売されるDVDは売れに売れているとのふれこみだった。
これはある問屋関係の流通の人から耳打ちされた話だが《いやいやHのDVDが売れてるっていうのはあの娘の事務所が買取したり、いろいろ操作して数字を作ってるんですよ。実数はRYUさんの方が全然上ですよ。》
まぁ、話半分としても彼女のDVDの数字が悪くなかったことは確かだろう。

業界内で様々な想いを重ねた彼女は今年を最後に日本での活動から引退する。

彼女が自分で決めたことだ。

今後は海外からのオファーだけ受けていくつもりらしい。

引退記念の作品とかは考えていない。

日本からの引退だからかもしれない。

そんな彼女がひとつだけ出した要望が、写真集の製作だった。

その理由をたずねた私へ、彼女の答へは簡単だった。

《まえから、引退する時は写真集だって思ってた。》

たしかに、写真を撮られている時の彼女はいい。

時にカメラに挑みかかるように、そしてカメラを誘うように。

私が言うのもなんなのだが、その表情がいい。

どうしても写真集を撮って貰いたいと言う。

自分で企画してやりたいという。

反対する理由はなく、この話は実現することになった。

タイトルも彼女が考えた。


     『江波りゅうを脱ぐ時』

彼女は今までの映像や、写真にはない素顔の自分を見て貰いたいのだという。

そして、長年応援してくれたファンとのケジメにしたいと思っている。

なんとか、して夢を叶えてあげたい。

クラウドファンディングでと決めて告知を開始してから時の経つのは早い。

締め切り日まで10日を切った。

またひとつ、彼女に試練を増やしてしまったかもしれない。


どうか、私のブログを愛読してくださっている方々、『江波りゅう』と私のささやかな企みに力を貸してください。


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