一次相続で安心しないために
二次相続でつまずかない、家と相続の考え方
一次相続で「とりあえずお母さんに」とまとめる。
よくある形です。
でも、そこで安心しきると、二次相続でつまずくことがあります。
鍵は、次の相続まで一度だけでも見ておくこと。
特に、財産が不動産に偏るご家庭ほど大切です。
今日は、一次相続と二次相続の違いを、事例でお話しします。
そもそも一次相続・二次相続とは
ご両親のうち、先に一方が亡くなる。
これが一次相続です。
残された配偶者も、いずれ亡くなります。
これが二次相続です。
一次で配偶者と子が相続し、二次で子だけが相続する。
多くのご家庭が、この順番をたどります。
一次相続が「軽く」感じる理由
一次相続には、配偶者を守る制度があります。
「配偶者の税額軽減」です。
配偶者が実際に取得した財産のうち、一定額まで相続税がかかりません。
その額は、1億6,000万円か、配偶者の法定相続分か。
どちらか多いほうまでです。
(出典:国税庁 No.4158「配偶者の税額の軽減」/相続税法第19条の2)
長年連れ添った配偶者の生活を守るための制度です。
だから一次相続は、税の負担が軽く感じられます。
ただし、この軽減を受けるには、相続税の申告が必要です。
「ゼロだから申告しない」は誤りなので、ご注意ください。
でも二次相続では、条件が変わる
二次相続には、配偶者がいません。
だから、配偶者の税額軽減は使えません。
さらに、相続人の人数が減ります。
ここで効いてくるのが、基礎控除です。
基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」。
(出典:国税庁 No.4152「相続税の計算」/相続税法第15条)
母と子2人の一次相続なら、基礎控除は4,800万円。
子2人だけの二次相続なら、4,200万円。
人数が1人減るだけで、600万円下がります。
そのうえ、お母様ご自身の財産も足されます。
軽減はなく、控除は減り、財産は増える。
だから二次相続は、税負担が重くなりやすいのです。
事例で見る、一次相続の「寄せすぎ」
白井市にお住まいの、田中さん(仮名)のお話です。
お父様が亡くなりました(一次相続)。
相続人は、お母様とお子様2人。
財産は、白井のご実家と、預貯金が少し。
「とりあえず全部、お母さんに」でまとめました。
配偶者の軽減で、相続税はかかりませんでした。
ご家族は、ひとまず安心しました。
数年後、お母様が亡くなります(二次相続)。
相続人は、お子様2人だけ。
配偶者の軽減は、もうありません。
基礎控除も、4,800万円から4,200万円へ。
お母様の預貯金も、財産に加わります。
実家には、もう誰も住んでいません。
現金は、思ったより残っていません。
納税のお金を、どう作るか。
実家を、売るのか、貸すのか。
ごきょうだいで、意見が割れます。
名義は共有のまま、話が止まってしまう。
※税額は財産の評価や状況で変わります。実際の計算は税理士にご確認ください。
不動産が多い家ほど、二次相続でつまる
これは、税金だけの話ではありません。
むしろ、不動産の話です。
財産が実家に偏ると、現金が足りなくなります。
すると、納税のための資金が用意できません。
誰も住まない実家は、空き家になります。
固定資産税や、管理の手間も続きます。
不動産は、現金のように等分できません。
だから、分け方でもめやすいのです。
共有名義のままだと、売るにも全員の同意が要ります。
一人でも反対すれば、話は前に進みません。
こうした問題が、二次相続で一気に表面化します。
だから、一次相続のときに「実家の出口」を考える
税の対策は、税理士の領域です。
でも、実家をどうするかは、不動産の領域です。
売る・貸す・住む・持ち続ける。
この出口を、一次相続のときに一度だけでも話しておく。
それだけで、二次相続のお子様がぐっと楽になります。
「今すぐ売りなさい」という話ではありません。
急ぐ必要は、ありません。
ただ、選択肢と道筋を、早めに整理しておく。
それが、ご家族を守ることにつながります。
なお、二次相続が来てしまっても、打てる手はあります。
10年以内に相続が続いた場合の「相次相続控除」もあります。
(出典:国税庁「相次相続控除」)
手遅れと決めつけず、まずは整理から始めましょう。
私たちにできること
住宅流通合同会社は、不動産業務40年の地元の会社です。
白井・印西・北総線沿線を、ずっと見てきました。
相続したご実家や土地について、ご相談を承ります。
売る・貸す・持つ、どれがよいか。
売主・オーナーの立場で、中立にお話しします。
必要に応じて、提携の税理士・司法書士とも連携します。
相続全体を、不動産の立場から一緒に整理します。
「まだ売ると決めていない」段階でも、けっこうです。
考えを整えるところから、お手伝いします。
ご相談ください
ご実家の今後で迷ったら、一度ご連絡ください。
LINEでのご相談も承っています。
無理にお勧めすることは、ありません。
本記事は一般的な情報の整理です。税金・法律の最終的な判断は、税理士・司法書士・弁護士などの有資格の専門家にご確認ください。
住宅流通合同会社(宅地建物取引士)
不動産業務40年
千葉県知事(2)第17629号
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TEL 047-406-4810