調整区域の農家住宅は、本当に売れないのか?
「属人性」を外す方策と、白井での進め方。
白井では、農家住宅がよく売りに出ます。
でも「調整区域だから売れない」と言われがちです。
その正体は「属人性」という、見えにくい縛りです。
ただ、これは外せることがあります。
手間はかかります。だから敬遠されやすい分野です。
でも、要件と順番を押さえれば、道は開けます。
今日は、その方策を実例つきで説明します。
そもそも「属人性」とは何か
農家住宅は、誰でも建てられた家ではありません。
「農業を営む人だから」建てられた家です。
分家住宅も、「特定の人」のために認められた家です。
この「特定の人のための家」という縛りが、属人性です。
(出典:都市計画法/千葉県の開発許可基準)
だから、農家でない第三者が買って住むのは、
原則そのままでは認められません。
土地も建物も立派なのに、買い手が絞られる。
これが、農家住宅が「売りにくい」と言われる理由です。
でも、属人性は「外せる」ことがある
カギは「用途変更の許可」です。
「農家のための家」を「誰でも住める家」に変える許可です。
これが認められると、属人性が外れます。
そして、第三者にも売れるようになります。
許可の窓口は、白井市です。
白井の調整区域は、2014年に県から市へ移りました。
いまは白井市が、開発許可・建築許可を扱います。
ただし、特例的な許可では、千葉県の開発審査会が関わることもあります。
(出典:白井市「都市計画法における開発許可制度について」、千葉県開発審査会提案基準)
ただし、必ず認められるわけではありません。
当初の目的を続けられない事情があるか。
周辺の状況はどうか。建ってから時間が経っているか。
こうした点を、千葉県が個別に審査します。
具体的な要件は、土地ごと・時期ごとに変わります。
だからこそ、先に調べて、段取りを組むことが大事です。
そもそも「属人性が無い」土地もある
すべての調整区域の家に、属人性があるわけではありません。
たとえば、線引きの前から宅地だった土地。
いわゆる「旧既存宅地」です。
こうした土地は、属人性が無いことがあります。
その場合、第三者がそのまま使える・建て替えられる。
用途変更の許可が、いらないこともあります。
「うちは農家住宅だから無理」と決める前に、確認です。
線引きの時期と、建てた経緯を調べます。
白井で「売る前」に確認する4点
ひとつ、区域区分(調整区域か、市街化区域か)。
ふたつ、線引きの時期と、建てた経緯。
みっつ、過去の許可履歴(開発登録簿などで確認)。
よっつ、現況と、周辺の建ち並び(既存集落かなど)。
この4点で、取れる方策が見えてきます。
【表1】属人性が「ある家」「ない家」の見分け
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家のタイプ |
属人性 |
第三者へ売るには |
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農家住宅(農業者の住宅として建築) |
ありやすい |
用途変更の許可で属人性を外す |
|
分家住宅(特定の親族のために許可) |
ありやすい |
用途変更の許可で属人性を外す |
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旧既存宅地(線引き前から宅地) |
無いことがある |
そのまま売れる場合あり(要確認) |
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線引き前から存する専用住宅 |
無いことがある |
増改築・建替の枠がある場合あり |
【表2】売れるようにする4つの方策
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方策 |
どんな土地・状況 |
窓口・根拠 |
ハードル |
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用途変更の許可で属人性を外す |
農家住宅・分家住宅 |
白井市(特例許可は県審査会) |
事情・年数・周辺で個別審査。必ず通るとは限らない |
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属人性が無いか確認する |
旧既存宅地・線引き前宅地 |
白井市の窓口、開発登録簿 |
経緯と時期の調査が必要 |
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区域・連たんの条件を使う |
既存集落・指定区域内 |
白井市の立地基準条例 |
区域に当たるかの確認 |
|
条件に合う買い手を探す |
上記が難しい場合 |
地元のネットワーク |
買い手が限られる |
※許可の可否は、白井市(所管の窓口)が個別に判断します。特例的な許可では、千葉県開発審査会が関わることもあります。同じように見える土地でも、結果が変わることがあります。
実例で見る|こうして道が開けた
実例1|農家住宅を、非農家へ(高橋さんのケース)
高橋さん(仮名)は、親の農家住宅を相続しました。
ご自身は、農業をしていません。
「調整区域だから売れない」と言われていました。
でも、建ってから長い年数が経っていました。
家を継ぐ事情も、もうありませんでした。
そこで、用途変更の許可を検討しました。
事情と周辺の状況を整理して、申請に進みました。
属人性が外れ、第三者へ売る道が開けました。
※許可の可否は個別判断です。同じ条件でも、結果は異なります。
実例2|実は「旧既存宅地」だった(渡辺さんのケース)
渡辺さん(仮名)の家も、調整区域にありました。
「農家住宅だから無理」と思い込んでいました。
でも、調べると、線引きの前から宅地でした。
いわゆる旧既存宅地です。
属人性は、もともと無いと整理できました。
用途変更の許可は、不要でした。
思っていたより、すっきり売れました。
※線引きの時期や経緯は、必ず窓口で確認します。
実例3|建てられる人を、地元で見つけた(伊藤さんのケース)
伊藤さん(仮名)の家は、用途変更が難しい土地でした。
無理に一般向けへ広げても、買い手は絞られます。
そこで、建てられる条件に合う人を探しました。
その地域に縁のある人。
条件を満たすご親族など、です。
地元のつながりから、合う買い手が見つかりました。
出口は、最初の想定とは違いました。
でも、空き家のまま置くより、ずっと良い形になりました。
※すべてが用途変更で解決するわけではありません。土地に合う出口を選ぶことが大事です。
失敗を減らす順番|「調べる→段取り→売る」
農家住宅は、いきなり売り出すと、つまずきます。
まず、属人性の有無と、区域を調べます。
次に、取れる方策と、必要な許可を見極めます。
そのうえで、段取りを組み、売り方を決めます。
この順番が、いちばん失敗の少ない進め方です。
「売れない」とあきらめる前に、まず調査です。
私たちにできること
住宅流通合同会社は、不動産業務40年の地元の会社です。
白井・印西・北総線沿線を、ずっと見てきました。
調整区域の農家住宅も、地元で向き合ってきました。
手間がかかるぶん、敬遠されやすい分野です。
だからこそ、ここに地元の力が活きます。
区域・許可履歴・線引きの調べ方を押さえています。
必要に応じて、白井市の窓口や、開発許可に詳しい専門家、提携の司法書士・税理士とも連携します。
売主の立場で、無理のない出口を一緒に考えます。
「売れるか分からない」段階でも、けっこうです。
ご相談ください
「調整区域の農家住宅は売れない」と言われた方へ。
一度、ご相談ください。
LINEでのご相談も承っています。
まずは属人性と区域の確認から、一緒に始めましょう。
本記事は一般的な情報の整理です。用途変更や属人性の解消が認められるかは、土地ごと・状況ごとに白井市(所管の窓口。特例的な許可では千葉県開発審査会が関与)が個別に判断します。具体的な要件や税の取り扱いは、白井市の窓口や、開発許可に詳しい専門家・司法書士・税理士などにご確認ください。
住宅流通合同会社(宅地建物取引士)
不動産業務40年
千葉県知事(2)第17629号
千葉県白井市西白井4-29-9
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