農家住宅を相続したあなた、途はあります
役所に「門前払い」されない、売却の進め方
「調整区域の農家住宅は売れない」。
そう言われて、あきらめていませんか。
でも、途(みち)はあります。
カギは「属人性」を外す、用途変更の許可です。
そして、役所に門前払いされない準備です。
今日は、その進め方を具体的にお話しします。
なぜ「門前払い」されるのか
窓口で「この家、売れますか」と聞く。
すると「調整区域は原則むずかしい」と返ってくる。
これは、担当者が不親切だからではありません。
役所は、原則から入る仕組みだからです。
口頭で「できます」とは、軽々に言えません。
資料がそろう前は、判断する材料がないのです。
だから、素手で聞くと、原則論で終わります。
大事なのは、役所が「いいですよ」と言える土台を作ること。
「属人性を外しても差し支えない」と言える根拠
役所が用途変更を認める根拠は、感覚ではありません。
都市計画法34条14号という条文に、土台があります。
かみくだくと、こういう考え方です。
ひとつ、建物はすでにあり、増えない。
だから、新しい市街化を生まない。
ふたつ、当初その家を許した人の事情が、もう続かない。
放っておけば、空き家になるだけです。
みっつ、用途は一般の住宅に限る。敷地も広げない。
だから、調整区域の趣旨に反しない。
この3点がそろうと、「外しても差し支えない」と評価されます。
(出典:都市計画法34条14号/千葉県開発審査会提案基準)
役所を動かす「4つの資料」
門前払いを避けるカギは、先に資料をそろえることです。
一般論ではなく、この土地の事実で話す。
そのための4点を、先に固めます。
【表】役所に持っていく4つの資料
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資料 |
何を示すか |
どこで取る・調べる |
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① 適法に建てられた証拠 |
きちんと許可・確認を受けた家か |
開発登録簿・建築確認の記録(白井市) |
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② 建ってからの年数 |
一定の年数が経っているか |
建築の時期・登記の記録 |
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③ 敷地が当初のままか |
敷地や区画を広げていないか |
公図・登記・現況の確認 |
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④ やむを得ない事情の証明 |
なぜ手放すのか(客観的に) |
除籍・相続・転居・破産などの資料 |
※「やむを得ない事情」は、所有者の死亡・相続・遠方への転居・経済的な事情などを、客観的な書類で示します。一定の年数を満たさなくても、この事情があれば認められる余地があります。(出典:千葉県開発審査会提案基準の運用)
白井での窓口と、進め方の順番
白井の調整区域の許可は、白井市が窓口です。
(2014年に、千葉県から白井市へ移りました)
建築宅地課が担当になります。
ただし、用途変更のような特例の許可では、
千葉県の開発審査会が関わることもあります。
だから、進め方はこうです。
ひとつ、区域と属人性の有無を調べる。
ふたつ、4つの資料をそろえる。
みっつ、その資料を持って、事前に相談する。
よっつ、論点を絞って、申請に進む。
一度の口頭回答で、あきらめないことが大事です。
実例で見る|こうして門前払いを越えた
実例1|「むずかしい」が「検討できる」に変わった(中村さんのケース)
中村さん(仮名)は、親の農家住宅を相続しました。
最初、窓口では「調整区域なので」と言われました。
そこで、資料をそろえ直しました。
許可の記録、建ってからの年数、敷地が当初のまま。
そして、相続で手放さざるを得ない事情の書類。
これを持って、もう一度相談しました。
すると「その内容なら、検討できる」と変わりました。
同じ土地でも、入り方で結果が変わったのです。
※許可の可否は、白井市・千葉県開発審査会の個別判断です。同じ条件でも結果は異なります。
実例2|資料が足りず、止まっていた(小林さんのケース)
小林さん(仮名)は、急いで売り出していました。
でも、買主から「建て替えできるのか」と聞かれます。
答えられず、話が止まりました。
属人性も、許可の履歴も、調べていなかったのです。
そこで、いったん売り出しを止めました。
4つの資料をそろえてから、出し直しました。
今度は、買主にも自信を持って説明できました。
あきらめる前に、まず調べる
「売れない」と言われた家ほど、調べる価値があります。
属人性は、外せることがあります。
旧既存宅地なら、そもそも縛りが無いことも。
大事なのは、原則論であきらめないこと。
そして、役所が動ける土台を、先に作ることです。
私たちにできること
住宅流通合同会社は、不動産業務40年の地元の会社です。
白井・印西・北総線沿線を、ずっと見てきました。
調整区域の農家住宅にも、向き合ってきました。
許可履歴・線引き・属人性の調べ方を押さえています。
4つの資料をそろえる段取りも、お手伝いします。
必要に応じて、白井市の窓口や、開発許可に詳しい専門家、提携の司法書士・税理士とも連携します。
売主の立場で、無理のない途を一緒に探します。
ご相談ください
「農家住宅は売れない」と言われた方へ。
途は、あります。
まずは、属人性と区域の確認から。
一度、ご相談ください。
LINEでのご相談も承っています。
本記事は一般的な情報の整理です。用途変更や属人性の解消が認められるかは、土地ごと・状況ごとに白井市(所管の窓口。特例的な許可では千葉県開発審査会が関与)が個別に判断します。経過年数などの具体的な要件や税の取り扱いは、白井市の窓口や、開発許可に詳しい専門家・司法書士・税理士などにご確認ください。
住宅流通合同会社(宅地建物取引士)
不動産業務40年
千葉県知事(2)第17629号
千葉県白井市西白井4-29-9
TEL 047-406-4810