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鎌倉の『キャリアコーチ』 小林隆一のブログ

キャリアデザインファクトリー代表の『働く』をテーマとしたブログです。しあわせな『働く』をカタチにするキャリアデザインファクトリー。そのモットーは「やりたいことを仕事にしている人は自分らしく幸せな人生をおくることができる!」です

組織文化のよい例でビジネス書に引き合いに出されるのは決まって性善説に基づいた実例だと思っているのは私だけではないと思います。


2013年12月のDIAMONDハーバードビジネスレビューの「企業文化こそ製品の価値である」の中でエバーノートのフィル・リービンCEOは興味深いエバーノートの企業文化について言及しています。


彼は「優れた人材ならば自律性、技能面での成長や熟達、権限といったことにモチベーションを感じるものであり、それを与えることこそ彼らに報いる方法だ」と言っています。


エバーノートでは休暇取得は無制限、携帯電話は支給と社員特典が充実しています。それは彼の哲学で、そもそも仕事とプライベートは分けられるものではない、なぜならエバーノートで仕事したいと思ってやっているわけで、完全に自己の生産性は自分たちで管理できるというものに基づいているからだそうです。


つまり、ワークライフバランスではなく、ライフがあるだけだと考えているのです。素晴らしいアイデアと発想だと思います。


こんな話を聞くと社員の労働環境をいかに整えるかという組織の制度・待遇に注目しがちですが、リービンCEOがこだわっているのは社員の待遇ではないと思います。彼のこだわりは「超一流人材が超一流の製品・サービスを生むことにある」と思うのです。



実際、エバーノートは人材採用を重要視しています。この哲学が彼のリーダーシップのもとに従業員の「自主性」が生まれます。


企業規模が大きくなれば、仕事とプライベートを分ける人が出てくる、つまり社員全員が仕事を第一優先と考えない状態は避けられないが、企業規模の拡大は会社が目指す社会形成に必要ということで、これらの人を考慮したマネジメントは今後の課題であるとリービンCEOは認識しています。



今後の事業拡大とそれに伴った、彼の今後のリーダーシップに注目したいと思います。


この考えは広く読まれてる「ビジョナリー・カンパニー2」の中で語られている「価値観のあった人をバスにのせる」理論そのものだと思います。つまり、企業に所属してから従業員に価値観を共有し企業文化に合わせていく、染まっていくのではなく、近い価値観をもった人を集めるというものです。



同じ価値観が共有できる人が集まってくれば、過度のマネジメントの必要はなく、従業員の「自主性」に任せた経営ができるので、私もこの手法は賛同しています。



すでに存在するジャイアントカンパニーでエバーノートの社員待遇の実践は非常に難しいでしょうが、これから生まれる企業については自分の哲学をもっているリーダーのもと「自主性」にまかされた企業が増えていくことを期待したいと思います。


「自主性」に基づく例として、私の頭に浮かんだのは神戸市にある名門校、兵庫県立長田高校です。Wikipediaによると、近年では神戸大学進学者数が全国1位となることが多く、2007年は大阪大学進学者数も全国1位、京都大学進学者数でも兵庫県の公立校としては常にトップを争く位置にいるそうです。



また、部活動も盛んで、陸上競技部はリレーで全国制覇の経験もあり、音楽部はNHK全国学校音楽コンクールで2005年、2008円と優良賞を受賞した実績がある文武両道のすばらしい高校です。


なぜ、長田高校が頭に浮かんだのかというと、卒業生によるとこの高校は服装自由で、校則がほとんどなく学校運営が相当程度、生徒の自主性に任されているからです。つまり生徒会が学校運営をリードしているのだと卒業生から聞いたことがあります。学校が規則で生徒を抑えるのではなく、学校に通う生徒たちを尊重することはまさにエバーノートの企業文化に近いと思います。



現実的にはすべての企業や学校で「自主性」に任せることは難しいかもしれません。これが成立するにはそこにいる組織に属している全員が「いまやっていることが心から好きなことで、時間を忘れてしまうくらい没頭できること」というマインドを持つことが前提となるからです。

「すきなことを仕事にしている人は自分らしく幸せな人生をおくることができる」


これはキャリアデザインファクトリーの価値観です。エバーノートや長田高校のような組織の構成員の自主性にまかせ、それがうまく運営できている企業や学校、組織をどんどん創出し、世界で少しでも多くの人が幸せになればと思います。キャリアデザインファクトリーはそんな未来を創るために活動を広げていきたいと思います。