shiro's nest -41ページ目

迫りくる聖夜

嫌なことばかり思い出して

不意に噛んだ 水色歯ブラシ

誰が悪いこともなく

無辜の歯ブラシは弾けて死んだ


もう大人だから

歯ブラシで頭は抱えない

だけど頭に ひっかかる



僕らはとにかく

咀嚼っきゃない

口に入れた 尊い涙も

ガシガシ 噛み付き

食べ尽くす

みんな虫歯に怯えてる

みんながみんな怯えてる



アイツの顔を思い出して

思わず噛んだ 水色歯ブラシ

多分 たぶんさアイツのせいだ

任せろブラザー 目星はついた



僕らはとにかく

咀嚼っきゃない

口に入れた 毒の蠍も

ムリムリ 噛み締め

食べ尽くす

みんな虫歯に怯えてる

みんながみんな怯えてる



みんな理由に怯えてる

あぁ、赤いあんたもおんなじさ

どうして?

僕には一つ多くくれるんだい?

一度だって望んだものかよ


今日は一人で夜明けを待つよ

一つで済ませてくれるように



必死で靴下を隠すのさ






しろ

てぶくろ

あたたかい あなたの右手

繋いでつないで

離れないように

いつも

気がつくとほどけてしまう

ぼくらの

みぎてひだりて

あたたかくて あたたかくて



ぼくが

あなに篭って

鍵をかけて

ばかばか そんなぼくが


あいされてんだって

だいじなんだって



ぼくの

だいじなものを

すてたとき

だいじなんだって

だめなんだって

わたしてくれた



だいじなんだって

たいせつにするんだって


言葉は思いを載せて

飛ばないこと

飛ばないことがあり

途中でじこることもあり



とどかなかったんだって

たぶん

たぶんだけど

たりなかったんだって



てぶくろを かったよ

さむくないように

レフティーなんだって?

めずらしいね


さむいかって?

大丈夫だよ こどもじゃないよ




さむいさ

つめたいよ ふゆだもの

さむい きせつだもの




てをつなぐ の

やっぱり はんたいのて?



のこしてくれる

ぼくの ために

だから

あったかいんだよ


だから




さむいなんて

いえないよ






しろ

Fよりも速く

くるり くるり

想いが巡る
インディのレース

NAじゃないよ
回り難いエンジン

市販シャーシに
アジャストして

巡航するよ 陸の王者



くるり くるり

まんまるおなかの
オーバルコース

入ったら最後の
楕円の宿命

速まる速度に比例して
命の重さは風に溶ける

プリンみたく喉越しよくさ



くるり くるり

エンプティに
ランプがともり

カラダがなんだか軽いよう

お空に見えたJET野郎も

お尻に虞れを抱くほど



くるり くるり

喘息みたいに
咳き込み あらく

オイラの鼓動が
弱く 粗く 止まりそう



いやだ あの娘に

追いつけないよぅ

もっともっと走りたいよぅ



くるり まわる

オーバルレース

ガヤ ガヤ 粗く

エンジンビート



恋するラヴァーは
廻ってこない

焦がれて 焼き付く
エンジンノイズ



だけど 坊やは
戻っテクル

ココハ アイノ

オーバルコース


命尽きるまで

自分自身が焼き付くまで




何度でも 戻ってくる

そんな 悲しい


悲しいオーバル






しろ