ここから第3章に突入します!
第3章は、
Elに隠された、もう一つのすんげぇ秘密についてです!
てか
なんとか12月17日までに全部アップできるかな!?
分からない!
Here we go!
【第3章 Elと定冠詞】
第2章において、
「エル」とは「神」を意味する言葉であることを述べました。
しかし、大川総裁は、
「エル」に関してもう一つ気になる発言をなされているのです
それは、先に挙げた、2018年1月の御法話「『信仰の法』講義」です。
「エル」というのは、もともと「神」とか「光」という意味で使われることが多いのです。今のスペイン語やイタリア語では、英語のtheぐらいの意味で使われていることも多い
(「『信仰の法』講義」)
英語のthe、、、
つまり定冠詞です。
確かに、スペイン語において定冠詞にelという単語を使うのです。
(※これは男性名詞単数の場合で、女性名詞の場合はlaになる)
例えば、スペイン語で
El Niño(エル・ニーニョ/暖流現象)や、
El Salvador(エルサルバドル/国名)といった言葉がありますが、
これらのElの部分は英語のthe(定冠詞)に当たります。
しかしながら、
大川総裁はなぜこのようなことを言われたのでしょうか。
この発言からストレートに読み取ると、
「神」を表す「エル」という名詞と、
スペイン語やイタリア語の定冠詞とに
関係がある
ということになります。
しかし、異言語間で綴りや音が同じということはよくあることであり、
現在の言語学においては両者の関係性は示されていません。
しかし、総裁先生がわざわざこのようなことを言われたということは、
実際に「エル・カンターレ」の「エル」と、スペイン語の定冠詞elが関係している
ということではないか?
そう思って、私は「エル」と定冠詞との関係を探究いたしました。
すると、またまた、面白いことが分かってきたのです…!
(※あくまで自論です)
1.アラビア語の定冠詞al
まず挙げておきたいのが、アラビア語の定冠詞alです。
例えば、
イスラム教の唯一神はアッラー(Allāh)という名前で呼ばれていますが、
これはアラビア語のalという定冠詞と、illāhという「神」を表す名詞がくっついた形です。
すなわち、
アッラーとは「the God」という意味なのです。
ちなみに、
illāhの語源はヘブライ語の「el(神)」ですガクブル
そして、
このアラビア語のalという定冠詞は、
スペイン語の定冠詞elと同語源であり、
「(自分とは異なる)向こう側の」という意味で指示語として使われていた
と言われています。
(「語源探究雑学エッセイことば雑記」http://wedder.net/kotoba/al.html参考)
↑
※たつとら注:これはこちらのサイトで発見した説です。いろいろ文献探しましたがこの説を裏付ける文献は発見できませんでした。。。知ってる人いたら誰か教えて!!
「神」とは、「人間とは絶対的に異なる、人間を超えた存在」です。
したがって、
人々は、
「神」を意味する言葉に含まれる、「向う側の存在」というニュアンスから、
遠くのものを指すときに、「神」に当たる言葉を指示語として使い、
それが定冠詞になっていったのではないかと考えられるのです。
2.神の名前につける限定詞
次に、
古代の中東地方に、「神の名前を書くときに必ずつける限定詞」があった
という事実を挙げたいと思います。
①シュメール語
メソポタミア地方においてはシュメールという民族が楔形文字で神話や物語、日常の記述などを残しています。
多神教であるシュメール文化においては、よく神の名前が書かれていました。
そして、
その神の名前の前には必ず
「dingir」と呼ばれる星のような文字をつける
というルールがあったのです。
(画像出典:岡田明子・小林登志子共著『シュメル神話の世界 粘土板に刻まれた最古のロマン』中公新書、2008、p.19)
※黄色の丸はたつとらが付けたもの
しかし、このルールは、
シュメールの神話における至高神である「天空神アン(アヌ)」以外の神の名前を書く時のルールでした。
天空神アンの名前を書く場合には、
この「dingir」を表す文字だけを書いて「アン」と読んだのです。
つまり、形としては、
他の神々の名前の前に「アン」を表す文字をつけていた、ということです。
(※英語で言えば、至高神は「God」、ほかの神々は「god ○○」と書いていた、ということ)
この文法から、
シュメール民族の多神教的世界観の中において
天空神アンは別格で、
他の神々の上に立つ存在であった
ということが分かります。
そして、興味深いことに、
この天空神アンは
エル・カンターレの転生の一つである
ということが幸福の科学教義で説かれているのです
(『太陽の法』『宗教選択の時代』『神々が語るレムリアの真実』参照)
つまり、シュメールの世界観の中において、
エル・カンターレに当たる存在を表す「至高神」の名前が、
他の神々の名前に冠されていたということなのです。
また、この「神」を示すシュメール語は
他の言語にも受け継がれていったようです。
なお、シュメール語はグルジア語やインドのドラヴィダ語、トルコ語とも似た部分がある。たとえば「神」はトルコ語でtengriだが、シュメール語ではdingirである。またこれらアルタイ系の言語は日本語同様に膠着語であり、動詞は文の最後にくる。
この楔形文字はシュメールからアッシリアやバビロニアにも受け継がれたが、筆記体は少しずつ変化していった。たとえば「天」や「神」をシュメール語では「米」と書いてanと読んだが、これはアッシリアとバビロニア、すなわちアッカドの世界でも同じくanの音として使われた。
(飯島紀『よくわかる!古代文字の世界』p.9)
そして、
シュメール文化の中で時代が下るにつれ、
王たちは、自らの権威づけのために自分の名前に「dingir」を冠し、
自らを神格化していきました。
最初は純粋に天空神アンのみを表す言葉だった「dingir」が、
段々と、他の神々や権力のある人間の名前にも付けられ始めたのです。
すなわち、神を表す神聖な言葉であるはずの「dingir」が
次第に世俗化し始めたということです。
➁フェニキア語
また、「神の名前の前に限定詞をつける」というルールは、フェニキア文化にもありました。
例えば、レバノンのサイダという町にエシュムン神殿があります。
エシュムン神は医学の神、特に小児科医師の神であり、
この町シドン(現在名サイダ)の守護神でした。
この神殿は紀元前7世紀に建てられたものであり、
この神殿に刻まれた碑文(フェニキア語)のなかに
「エシュムン神」と書かれた箇所があるので見てみましょう。
↓↓↓
(画像出典:飯島紀著『よくわかる!古代文字の世界』p.66)
※マーカー線はたつとらが付けたもの
このように、
「エシュムン」という名前の前に「エロヒン」という言葉が冠されているのです。
つまり、
ファニキア語にも「神」であることを表す限定詞として
「エロヒン」という言葉があったということです。
これはおそらく、
元々中東に下生した「エローヒム」という神の名前が、
時代が下るにつれて、後世に生まれた他の偉大な存在を讃える際に
名前の前に付けられるようになっていったもの
と思われます。
このシュメール語・フェニキア語の例から、
元々は「神」に使われた限定詞が、
権力者の権威付けに使われ始めて次第に世俗化していき、
最終的に普通名詞にも冠されるもの(=定冠詞)になったのではないか
と考えることができるのです。
続きは明日~
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