抱きしめたい ~抱擁LOVE~13 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

そして、夕食の場所に案内されたのが

お洒落なジャズバーだった。

 

店内は30名ぐらい客が来ていた。

 

「私、ジャズが好きなんですよ。」

 

「へえ~~そうなんだ」

 

「あと、30分ぐらいしたら演奏が始まりますから

 その間に食べましょう。」

 

私達はパスタを注文しており、

 

友梨奈のジャズついての解説を聞きながら

食事を楽しんだ。

 

そして、生演奏が始まる。

 

ピアノの音やベースの音がなにか胸に染みてくるよ。

 

音楽って、いいなあ・・・

 

ふと友梨奈を見ると真剣な表情で

音楽を聴いていた。

 

この子、こんな大人びた顔もするんだ・・・

 

また一つ友梨奈の魅力を発見できたわ。

 

約30分の演奏が終わり、

私達は軽くお酒を飲んでいた。

 

「ねえ、友梨奈って、良い子だよね。」

 

「なんですか急に。」

 

「今思うと、私はあなたに

守られてきたのかもしれないね。」

 

「そんな、たいそれたことしてませんよ。」

 

「少なくとも私は友梨奈のお陰で

 沢山救われてきたよ。

 本当にありがとう。」

 

「そう思って頂けるとうれしいです。」

 

「これからもよろしくね。」

 

この後少し飲んでから、私達は店をでた。

 

「ちょっと、酔っ払ってしまったわ。

 でも、楽しかったわ。本当に楽しかったよ。」

 

私は少しふらついていた。

 

「喜んで頂いて、嬉しいです」

 

友梨奈は私を右側から支えながら言った。

 

すると少し間が出来た。

 

これは、キスに流れる展開だよね。

 

私は目をつぶろうとした瞬間

 

友梨奈は私の左側に移動して腕を組んできた。

 

「さあ、帰りましょう。」

 

「え・・・うん・・・」

 

あれ、てっきり、キスしてくると思ったけど

 

私の早合点だったかなあ。

 

考えてみたら、告白もしていないし。

 

そんなこんな考えているうちに

 

私のマンションに到着したのだ。

 

よし、部屋で告白しようか。

 

やっぱり、順序が大切だよ。

 

「あ、お茶でも飲んでいってよ。」

 

「帰ってやることがあるんですよ。

 じゃあ、今日はありがとうございます。」

 

え??帰るの・・・・

 

「そう、仕方ないね。またね。」

 

「はい、お休みなさい」

 

友梨奈は帰っていった。

 

なんか、拍子抜けだな・・・

 

もう、私のことは好きじゃないのかなぁ・・・

 

考えてみたら、告白されて、断ってから

2年が経過しているんだもんな。

 

でも、色々な友梨奈を見れて楽しかったよ。

 

こうして友梨奈との初デートは終わったのだ。