ガラスを割れー悔恨ー6(終) | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

薬で眠らされていた遥香は、

10分後目を覚ました。

 

(私は一体・・・・)

 

現状を理解できなかった遥香であったが

すぐに拳太郎のことを思い出す。

 

(はやく、お墓に戻らなきゃ)

 

遥香は急いで墓前に向かった、

すると遠くから見覚えのある人影を

見つけたのだ

 

それは拳太郎であった。

 

だが何かおかしいことに気がついた。

 

彼は地面に倒れていて、動いていないのだ。

 

「拳太郎!」と叫びながら

遥香は彼の元へ駆け寄った。

 

彼女の心は恐怖でいっぱであった。

 

彼の体は冷たく、息も絶えていた。

 

彼女は彼の名前を何度も呼んだが

応答はなかった。

 

彼女は彼の手を握り、

涙が頬を伝い落ちていった。

 

「なぜ…なぜこんなことに…

これからやり直すはずだったのに・・・」

 

彼女の心は絶望と悲しみで満たされ、

彼女は彼の体を抱きしめ、

悲しみにくれていた。

 

彼女は彼の死を受け入れることができず、

彼の体を抱きしめながら泣き続けた。

 

「拳太郎…拳太郎…」

 

遥香の声は悲しみに満ち、

彼女の涙は止まることはなかった・・・

 

遙香が泣き崩れる姿を

友梨奈と麻衣は離れたところで見ていた。

 

そして、友梨奈は麻衣につぶやく。

 

「麻衣さん・・・もし、彼女に私を殺してくれって

 頼まれたら、躊躇無く殺していいからね。」

 

「ええ・・・わかったわ。」

 

麻衣がそう言うと二人は別々の方向に向かって

歩いてその場所を去って行った。

 

友梨奈の耳には遙香の絶望した声がいつもでも

残っていた。