雨の出会い 12 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

おにぎりを食べ終えると

友梨奈はカメラを取り出し

海の写真を撮り始めた。

 

写真を撮る友梨奈の表情は

生き生きとしているなあ・・・

 

それに比べて私ときたら

定職にもつかず、キャバクラで働いて

男に貢いでいる。

 

ホント情けないな・・・

 

写真を撮り終えた友梨奈が

また私の右横に座った。

 

「色々あるみたいだけど、頑張ってね。

 月並みなことしか言えないけど

 “ねる”のこと応援してるから」

 

「友梨奈・・・・」

 

なんだろう…

なにか生まれ変われる気がしてきたよ

 

寂しさを紛らわすために

自分を偽ってはいけない。

 

よし、今日から前を向いて生きていこう。

 

「ありがとう。友梨奈・・・

 なにか元気が出てきたわ。」

 

「そう、よかった!」

 

「ほんと、海はいいよね~~」

 

私は立ち上がって思いっきり伸びをした

 

するとシャターの音がするではないか?

 

「え??ちょっと、ヤダー」

 

友梨奈が私を撮影していたのだ。

 

「ごめん・・・凄く綺麗だったから・・・

 “ねる”の笑顔がとても素敵だったから」

 

「友梨奈・・・」

 

なんだろ・・・

 

友梨奈のことが愛しく感じてきたよ

 

そして、私は髪の毛をかきあげて発言する

 

「綺麗に撮ってね。」

 

「うん!」

 

友梨奈はシャッターを切った。

 

不思議だ・・・

 

友梨奈の前だったら自然な顔でいられるよ。

 

そして暫くすると友梨奈が近づいてきた。

 

私達は両手で手を握り合い、

 

波音が響く中、静かに唇を重ね合わせていた。

 

こうして、私達はつき合うことになったのだ。