それから、
更に1カ月が経過していた。
玲奈は圭人と正式に婚約して
8カ月後の6月に
挙式を挙げることが正式に決まった。
そして、岡本工業との業務提携も
正式に決まり
玲奈がM-LINEの次期社長候補の
一番手に一気に上りつめたのだった
そんなある日の夜、
玲奈はあるホテルのラウンジに
松井家の長男信一と
長女利奈に呼び出され話しをしていた。
4人掛けのテーブルに玲奈の前に
信一と利奈が隣同士で座っていた。
「なんなんですか?こんな所に呼び出して」
「まあ、何か飲めよ。」
信一は玲奈にメニューを渡した。
「結構です。
話しが終わったら帰りますから」
「はぁ~~折角実の兄妹と水入らずなのに
つれないわね」
利奈はそう言って、組んだ足に肘を置いて
頬杖をつきながら一枚の写真を机においた。
ニヤリとする信一と利奈。
そこには、友梨奈と利奈がベッドで
抱き合っている写真だった・・・
「私を調べていたのね・・・」
玲奈は鋭い眼光をして睨めつけた。
「切り札は最後まで取っておくものだろ?」
信一は不敵な笑みを零す。
「可愛かったわよ、友梨奈ちゃん。
今後も指名しようかしら~~」
そう、信一は興信所を使い、
玲奈のプライペートを
半年前から探っていたのだ。
そして、二人が外で逢ったことで
玲奈が友梨奈に恋愛感情を持っていると
確信したのだ。