そして、私は現在の理佐の
境遇も知ることになった。
一緒に住んでいると思った父親は
海外赴任中らしく、
1回しか見舞いに来ていないらしい。
また、離婚した母親も現在九州で再婚しており
こちらへは一度も顔を出していないらしい。
私は今更ながら理佐が
両親に捨てられたことに気が付いた。
こうなったら、
理佐を私が面倒をみるよ。
それがせめてもの罪滅ぼしだよ。
翌日から私はいつもより1時間早く出勤して
理佐の病室へ顔をだす。
そして、仕事が終わると
夜の22時まで一緒にいることにした。
私は理佐の体をタオルで拭きながら
彼女に話しかける。
「理佐・・・
この病院の近くに
陽当たりの良い公園があるんだ。
今度一緒にいこうね。」
「今日ね~~魚の煮つけを
作ったんだよ
はやく目を覚まして
私の料理を食べてよね。」
私は理佐が目を覚ますことを
信じて疑わなかった
そう理佐は絶対に目を覚ますよ!
私は信じている。
理佐の笑顔をまたみられることを!!
私は毎日この生活を繰り返した。