風に吹かれても ―たとえば私が死んだなら―9 | じゅりれなよ永遠に

じゅりれなよ永遠に

じゅりれな・坂道小説書いてます。

そして、私は現在の理佐の

境遇も知ることになった。

 

一緒に住んでいると思った父親は

海外赴任中らしく、

1回しか見舞いに来ていないらしい。

 

また、離婚した母親も現在九州で再婚しており

 

こちらへは一度も顔を出していないらしい。

 

私は今更ながら理佐が

両親に捨てられたことに気が付いた。

 

こうなったら、

理佐を私が面倒をみるよ。

 

それがせめてもの罪滅ぼしだよ。

 

翌日から私はいつもより1時間早く出勤して

 

理佐の病室へ顔をだす。

 

そして、仕事が終わると

 

夜の22時まで一緒にいることにした。

 

私は理佐の体をタオルで拭きながら

彼女に話しかける。

 

「理佐・・・

この病院の近くに

陽当たりの良い公園があるんだ。

今度一緒にいこうね。」

 

「今日ね~~魚の煮つけを

作ったんだよ

はやく目を覚まして

私の料理を食べてよね。」

 

私は理佐が目を覚ますことを

信じて疑わなかった

 

そう理佐は絶対に目を覚ますよ!

 

私は信じている。

理佐の笑顔をまたみられることを!!

 

私は毎日この生活を繰り返した。