風に吹かれても~ビロードの闇~20 | じゅりれなよ永遠に

じゅりれなよ永遠に

じゅりれな・坂道小説書いてます。

”ねる”が去った後

私は友人の原田葵に電話を入れる。

 

「もしもし、葵??

“ねる”が私のバイト先まできたよ。」

 

「あ・・・ごめんね。

“ねる”から連絡をもらって

あんまりにも頼むのでつい・・・」

 

「そうなの・・・」

 

「“ねる”さぁ・・・

恋人が二股かけていたんだって。

それが分かって、別れたらしんだけど

やっぱり寂しいんでしょうね。

だから、理佐に逢いたくなったんだよ。」

 

「もう一度やり直して欲しいって

言われたよ。」

 

「え?マジで?」

 

「当然断ったけど・・・」

 

「そりゃそうね。

あなたも大事な時だからね

友梨奈は彼女と別れることができたの?」

 

「分からないわ。当日まで連絡を

取らない約束だから。」

 

「本当に連絡を絶っているんだ。すごいね。」

 

「私は友梨奈を信じてるから。」

 

「そっか、がんばれ。

“ねる”には私からフォローしておくから」

 

「ありがとう。じゃあね。」

 

私は電話を切った。

 

そうか、“ねる”は二股をかけられていたのか

 

でも、“ねる”のことはきになるが

 

私は他に気持ちを向けている暇はないよ。

 

友梨奈を信じて待つだけ。

 

それまでは

なにも他のことは考えないでおこう。