翌日の夜、
気がつけば私は友梨奈さんに助けを求め
この間連れて行ってもらった
マンションの屋上に来ていた。
私は奥の見晴らしがいい場所の壁に
背を向けて座りながら友梨奈さんを待った。
今日も雪が降っており雪白の月が綺麗だ。
ふと横を見ると
花瓶にバラが1本添えられている。
なぜこんな所に花瓶があるんだろう?
そんなことを考えながら2時間後に
友梨奈さんが現れた。
「いつからいたの?」
友梨奈さんは私の右横に座った
「ほんのさっきです。」
「どうしたの?」
「大輔がまた人を殺して
お金を奪おうとしています。
私が止めても無駄なことはわかっています。
でも、大輔のせいでこれ以上
人が死んで欲しくないんです。」
「私が彼を止めようか。」
「え・・・?どうやって止めるんですか。」
「殺す。」
友梨奈さんは冷酷な目をしていた。
私は思わず立ち上がってしまった。
「そんな・・・大輔を殺すなんて・・・
それに友梨奈さん・・・
あなたはいったい何者?」
「私は殺し屋だよ
でも別に嫌ならいいよ。
さくらが決めたらいい。」
友梨奈さんは冷静な表情をしている
本当に友梨奈さんは殺し屋なんだ・・・
私は夜空を見上げて雪白の月を見て
心を落ち着かせた。
でも、大輔はこれからも犯罪に手を染めて
多くの人間を殺す気がする。
だったら、私が止めるしかない。
「友梨奈さん・・・お願いします。
大輔を止めて下さい。」
「うん、わかった。」