風に吹かれても ~さよならをもう一度~5 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

「…友梨奈、久しぶりだね。」

 

私は立ち止まり友梨奈を見た。

 

「理佐がこの時間帯に、

帰ってくるのって珍しいよね。」

 

「うん、ちょっと友達とおしゃべりしていたら

遅くなったの」

 

「へえ・・・そうなんだ」

 

「友梨奈こそ、なんでこの駅に下りたの?」

 

「ちょっと、懐かしくなったもんで

おりてしまったんだ。」

 

「そうなの…」

 

「あ…よかったら、こっち座りなよ。」

 

友梨奈はなんのためらいもなく

私に自分の横に座るように促してくる。

 

友梨奈には別れのラインを送って以来

一切喋ることも

通信することもしていなかった。

 

あなたへの想いが蘇りそうで怖いよ。

 

でも、友梨奈は

動揺した様子が見受けられない。

 

そりゃ、そうだよね。

 

友梨奈ほどの女の子なんだから

 

すぐに新しい彼女が出来ていても

不異議じゃないものね

 

もう、私のことは過去として

割り切っているに違いない。

 

だったら、私も割り切らないと・・・

 

私は友梨奈の右横に座ることにしたのだ。