風に吹かれても4 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

やがて、私たちの記念すべき

ファーストキスの瞬間がやってきた

 

それは9月の中旬だった、

 

学校帰り何時ものように

理佐の最寄りの駅で

 

二人で歩いていると

急に雨が降ってきたんだ。

 

私たちはある空き家の屋根の下で

雨宿りをしたんだ。

 

理佐は濡れた髪の毛を

ハンカチで拭いていた。

 

その姿は私の心を刺激した。

 

「どうしたの友梨奈?」

 

理佐は私の視線に気づいた。

 

「理佐…キスしたい…」

 

私はつい口にだしてしまった…

 

しまった…

なんで口走ってしまったんだろう。

 

ムードもへったくれもないじゃないか!

 

すると、理佐は私のほうへ近づいてきた。

 

やがて、静かに目を閉じた。

 

え??これって、OKってことだよね。

 

私は緊張しながら、

ゆっくりと唇を理佐に近づける。

 

激しく降る雨の音が

小田和正の「ラブストーリーは突然に」

に聞こえてきたぞ。

 

私は震えた手を理佐の肩にのせ

唇を重ね合わせた。

 

柔らかい・・・

 

なんて、柔らかい唇なんだ。

 

キスが終わると理佐は口を開く。

 

「やっと、キスしてくれたね。

まってたんだよ。」

 

そういって理佐は

下を向いて照れていた。

 

可愛いい・・・

 

マジで可愛いじゃないか

 

私は理佐を抱きしめた。

 

「絶対に理佐を大事にするからね。」

 

「うん…ありがとう。」

 

理佐も私を抱きしめてくれた。

 

そしてもう一度唇を重ねあわせた。

 

想い出に残る雨の中の

ファーストキスだったんだ・・・