愛のかたまり 45 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

(渡邉理佐side)

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12月30日午前9時

 

私は東京駅にいた。

 

イブの日から

ビジネスホテル暮らしが始まった私は

夜のほとんどは友梨奈と一緒に過した。

 

そして今日は友梨奈が

実家の名古屋に帰省する日

 

彼女を見送るために

東京駅にきていた。

 

改札前で友梨奈と話す。

 

「4日間、理佐の手料理を

ご馳走になったうえに

見送りに来てくれるなんて

もう、ホントうれしいよ」

 

「私も友梨奈と過ごせて楽しかったよ。

 来年、帰って来たら初詣行こうか」

 

「え??ほんと??」

 

「うん、一緒に合格祈願しよう!」

 

「ありがとう。じゃあ、行くね。」

 

友梨奈は何度も振り返りながら

駅の中に入っていった。

 

そして、私はビジネスホテルに戻り

 

チェックアウトして

自分のマンションへもどる。

 

桃李が30日には

部屋を開けておくと言っていたからだ。

 

マンションに到着し、部屋に入る。

 

部屋には当然誰もいない。

 

綺麗に整理整頓され、

 

机の上には、置き手紙があった。

 

“ありがとう。そしてごめんな”

 

なによ…

 

こんな簡単な文書。

 

もっと、他に書くことなかったの

 

私は手紙を握りしめ

静かに涙した・・・