君がいた夏 46 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

8月8日(月)

 

食事を食べ終えた友梨奈は

外に出る準備をしている。

 

「さあ、準備できた?いくよ。」

 

そう言ったのは、

理佐の友人の菅井友香だった。

 

「ほら、こんなに花火買ってきたから」

 

渡辺梨加が

両手で花火をもって友梨奈に見せる。

 

そう、ここの所、調子が悪かった友梨奈だが

今日は体調がいいので

病院の屋上で花火をすることにしていたのだ。

 

4人で屋上に向かう。

 

理佐がろうそくを立て、火をつける。

そして、友香が最初の1本に火をつけると

それを友梨奈に手渡す。

 

「凄い勢いだね・・・・でも良い色合いだね。」

 

友梨奈が花火を眺めながら言った。

 

「よし、どんどんやろう」

 

友香は次から次へと花火を友梨奈に手渡した。

 

理佐や梨加も友梨奈と並んで

花火をもち眺めていた。

 

「やっぱり夏は花火よね」

 

「そうだね、みんなでやるから楽しいね。」

 

梨加の問いかけに理佐が答えた。

 

「ねえねえ、その赤色の花火もう1本

 やらせて」

 

友梨奈が友香にねだった。

 

「お!この花火は友梨奈のお気に入り?

 どんどん、やってよ。」

 

なんと、友香は2本に火をつけて

友梨奈に手渡した。

 

「えええ・・無茶苦茶するな!友香は。」

 

友梨奈は体を後ろにのけぞりながら

笑顔で2本をもった。

 

理佐は友梨奈の笑顔で花火をする姿に

安らぎを覚えていた。

 

(絶対に来年も花火をしようね。)

 

理佐は心に強く思いを込めたのだ。