君がいた夏 16 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

平手家の夕食に招待された理佐は

1階の広間に案内された。

 

テーブルは10人がけであった。

 

上座に父親の平手貞夫、

その左に母親の平手祥子

彼女は都内で3店舗の

エステサロンを経営している。

 

祥子の左隣には

長女の平手咲20歳で東大生である。

 

貞夫の前には長男の平手翔25歳が

座っており彼は外務省に勤務している。

 

そう、平手家はエリートの集団であり

その中で友梨奈は

唯一落ちこぼれだったのだ。

 

友梨奈は翔の横に理佐は友梨奈の横に

座ったのだ。

 

「久しぶりに一家で顔を揃えたんだ

大いにコミニュケーションを

とろうじゃないか! 

それと、渡邊さん・・

友梨奈のことをよろしくお願いします」

 

貞夫の一言で食事が始まった。

 

母親の祥子は咲の東大での

生活の話をきいて嬉しそうにしている。

 

貞夫は翔から外務省での仕事ぶりを

聞き満足していた。

 

翔も咲子も自信満々で話をしている。

 

だが、誰一人として友梨奈に

声をかける者がいなかったのだ。

 

平手夫婦からしたら、咲や翔は自慢の子供で

友梨奈が不良品と見ているように

理佐はこの短時間で思えたのだ。