その後、私は夕食を作り友梨奈に振る舞い
二人で菅井さんの帰りを待っていた。
「でも、こうして二人でいると
高校時代を思い出すね。」
私はデザートとリンゴを
友梨奈に差し出しながら言った。
「そうだね、確か初めて私の下宿に来た時
どんな映画をみるか決めたんだよね。」
「そうそう友梨奈が
私に合わせてくれたんだよ」
「今思うと、あの頃が1番楽しかったよ。」
私達は昔話をしながら
二人で菅井さんの帰りを待っていた。
すると菅井さんはまるで計ったように
言っていた20時丁度に帰宅した。
「・・・・・・」
菅井さんは不思議そうな顔をしている。
「どうした?友香!?」
友梨奈が菅井さんの顔をのぞき込んだ。
「いや・・・友梨奈の雰囲気が
普通に戻ってるんで、
ちょっとびっくりしたの。
理佐、ありがとう。」
「え??私はなにもしてないよ。」
「逮捕までされて、
もう友梨奈は
立ち直れないと思ってたから・・・」
菅井さんの言葉に友梨奈も・・・
「ありがとう。理佐、来てくれて。」
「もう、二人ともよしてよ。
兎に角、あとは犯人が捕まることを祈ろう。」
「それでなんだけど、私は部屋を探して
一人で暮らすよ。友香にも迷惑かけれないし。」
「え??そんなに急いで
出ていかなくてもいいじゃない。
ここに暫くいなよ。」
菅井さんは少し驚いた顔をしていた。
「ここにいたら、私が犯人に襲われた時
友香に迷惑がかかるよ。
もう、だれにも
傷ついて欲しくないんだよ。」
友梨奈はとても悲しそうな表情をした。
私はその顔を見ると
なにも声をかけて
上げることができなかった