サイレントマジョリティー ~Lost emotions~25 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

やがて、泣き止んだ友梨奈が

友香に口を開く。

 

「友香・・・ごめん、

一人にしてくれないか・・・

思えば自業自得だよ。

沢山の女性を傷つけた罰かもしれない

今は一人で色々考えたいんだ。」

 

「わかったわ…また来るわね。」

 

友香は友梨奈のマンションを後にした。

 

そして、すぐに理佐に連絡を入れるのであった。

 

「理佐?・・・取り戻したよ。

友梨奈は“悲しい”感情を取りも出したわ。」

 

「そう…よかった。」

 

そう、友香が理佐に持ちかけたのは

友梨奈が理佐のことを本気で好きになったら、

友梨奈を振って欲しいとお願いしていたのだ。

 

友梨奈は幼い頃、両親を事故で亡くして

悲しみの感情を心の奥深くに沈めたのだ。

 

その結果、人を傷つけてもなんとも

思わない人間になってしまったのだ。

 

そこで、友香は理佐に友梨奈が振られることで

失った感情を取り戻させようとしたのだ。

 

それには友梨奈が

理佐を本当に愛する必要があった。

 

友香は理佐にアドバイスした。

 

友梨奈は今まで、

付き合った女性に

他の女性のことで意見されたら、

即別れを選んでいた。

 

だから、理佐には絶対になにがあっても

独占欲をもたずに、

友梨奈の好きなように

やらせるように言ったのだ。

 

友梨奈が理佐のことを一番に

好きだと分かっていた友香は、

徐々に友梨奈が理佐と

もっと一緒にいたいと思う感情が

芽生えると確信していた

 

案の定、暫くして友梨奈は

“仲のいい友達”を一人も作らなくなった。

 

あとは、二人の愛が深まるのを待ったのだ。

 

そのタイミングは理佐に任せていた。

 

理佐は同棲して

半年後を別れの日と選んだのであった。