午後の授業が始まる5分前
「ねえ、今日友梨奈のアパートに言っていい?」
守屋茜が友梨奈の傍に近づいた。
「今日はバイトだから遅いよ。
茜の両親は夜遅くまで
遊んでたら怒るでしょ?
今日は、我慢して。」
「本当にバイトなの??」
茜は不安な顔をする。
茜は知っている・・・
自分以外にも友梨奈が
手を出していることに
でも、友梨奈に嫌われたくない
茜は深く詮索できないでいた。
「バイトだよ。心配しないで」
「じゃあ、明日は遊びに行くからね。」
「うん、わかった。」
そう言って友梨奈は自分の座席に座った。
この二人を離れた席から
理佐が見ていた。
そう、理佐は1年のときから
友梨奈に想いを寄せていたのだった。
理佐と友梨奈は1年の時は別のクラスで
接点はなかった。
少年のような美しいルックスの友梨奈は
瞬く間に人気者になり
その噂は理佐の耳にも入った。
そして、1年の体育祭にて
友梨奈の活躍を目にした理佐は
ほのかな恋心を持ったのであった。