珠理奈が玲奈のことを心配していた頃
玲奈は理佐と二人で喫茶店にいた。
理佐の彼氏とその友達とは
食事をして別れ
玲奈が理佐に相談があると言って
喫茶店を訪れたのだった。
「理佐ちゃん、実は
私と珠理奈は血が繋がってないの・・」
玲奈はミルクティーの
湯気が立っている時に言った。
「やっぱりね。そうだと思ってたわ。」
理佐薄々かんずいていたのだ
「だって、珠理奈の玲奈に対する思いは
姉妹を超えていたからね。
でも、だから珠理奈が
他の女子とつき合うことが
信じられないよ。」
玲奈は理佐に
これまでのいきさつを話したのだ。
あまりにも複雑で衝撃的な内容だったので
理佐は驚きを隠せなかった・・・・
「でも、玲奈の決断は正しいと思うよ・・
たしかに珠理奈はあなたのために
命を削っていたからね。」
玲奈は珠理奈には未練があったのだ
だから、だれかに今の自分の選んだ道を
肯定してほしかったのだ。
信頼をおける理佐が言うのだから
自分の決断が正しいと確信した玲奈は
少し気が楽になったのだ・・
理佐は紅茶を一口飲み
少しためらいながら口を開く。
「でもね・・・
気を悪くしないで聞いてね。
本当に珠理奈の為??」
「え????」
玲奈は意外な返しに口がぽかーんと
開いてしまった。
「あくまでもその話を聞いて
思うことだけど
あなたは、珠理奈のキスを目撃してしまって
それが許せないでいると思うの
でも、あなたは大好きな
珠理奈を憎みたくない
ここまで、あなたに尽し命を賭けてくれた
珠理奈を嫌いになりたくない。
だから、珠理奈の為に
自分が身を引くってことに
しているんじゃないの?」
理佐は冷静な口調で言ってのけた。
「私が、珠理奈を憎んでる・・・??」
玲奈は動揺していた。
「玲奈も珠理奈と一緒だよ!
珠理奈に負い目を感じているんだよ。
こんな自分の為に色々してくれている
珠理奈を非難したら駄目だって
いいじゃん、一回その怒りを
珠理奈にぶつけたら、
また違った、答えが出るかもしれないよ。」
理佐のアドバイスに
玲奈は沈黙してしまったのだ。
そして、理佐と別れた玲奈は自分と
自問していたのだ。
(私は珠理奈が許せないだけなの?
珠理奈を嫌いになったの?
結局、私は自分勝手なだけなの?)
玲奈は考えながら自宅に向かった。