「この日を待っていたのよ!
あんたが卒業する日に
復讐してやろうときめていたのよ!」
絵里香さんはナイフを持って
友梨奈にゆっくりと歩いていった。
周りに居た卒業生は
一目散に逃げていき
友梨奈は巻き添えがでないように
あえてその場から動かずにいたのだ
私にはわかる・・・
友梨奈は自分が刺されて
全てを終わらせる気でいるのだ。
だけど・・・
そんなことは私がさせるわけないでしょ。
私は友梨奈に覆い被さるように
絵里香さんに背中を見せた形になった。
「だめ~~~~玲奈ちゃん離れて!!」
友梨奈が叫んだ。
私は微笑む
「大丈夫だよ
あなたは私が命に替えても守るから
貴方と初めて会った時から決めていたんだよ。」
「玲奈ちゃん・・・・」
その瞬間、私の背中に痛みが突き抜けた。
絵里香さんが
ナイフで私の背中のやや左下を刺したのだ。
「いやあぁああ~~玲奈ちゃん~~~」
「大丈夫だから友梨奈~~」
絵里香さんはナイフを引き抜いた。
私は振り向き
今度はお腹でその刃を受け止める。
私は友梨奈を横に突き飛ばし、
刺さったナイフを握り
絵里香さんに引き抜けないようにした。
「友梨奈には指一本触れさせないから!」
私はナイフを握りしめながら言った。
「なんで、あなたは邪魔するの!!」
絵里香さんは
ナイフを引き抜こうと必死だった。
私は右足で絵里香さんのお腹を押しやった。
すると絵里香さんは手を離し後ろに倒れた。
よし、これでナイフは奪い取ったよ。
だが、私はその反動で後ろむきのまま
川辺から川に落ちていった・・