やがて、6月を迎えていた。
友梨奈の父親が2週間、
日本に滞在することになったが
今の生活のリズムを崩したくない友梨奈は
そのまま私の部屋で生活することになった。
そして友梨奈の進路も真剣に考える時期なのだ。
友梨奈は栄養士を目指している為に
私立の栄養学部の大学を進路に決めていた。
目標があることはいいことだ。
私は不謹慎ながら、
友梨奈との生活が楽しくて仕方がなかった。
だが、それも高校を卒業するまで。
友梨奈の受ける第一志望の大学は神戸にある。
東京から通える距離ではない。
大学に入ると当然、
その近くに下宿することになるだろう。
そのことを考えると私は時間が
止まって欲しいと思うのだった。
そして、夏休み突入の前日
友梨奈はすっかり、元気になり
もう二人の死を乗り越えたと
思っていた矢先の出来事だった・・・