そして、1カ月が経過した。
友梨奈は持ち前の性格を生かして
ずぐにこのクラスの生徒と馴染み
なんの問題もなく過ごしていた。
だが、問題は突然にやってくる・・・・
私が昼休みに
1階にある職員室へ戻る途中だった、
ふと校庭をみると見覚えのある顔が・・・
あ!あれは、
亡くなった大倉先生の奥さんではないか。
彼女は職員室ではなく
校舎の2階へと階段を使い上がって行った。
その校舎の2階には友梨奈がいる
3年A組の教室があるのだ。
まずい・・・
これは、間違いなく
友梨奈になにかを言いにきたに違いない
私は急いで3年組の教室へ向かう。
教室に近づくと、大倉さんの奥さんである
大倉絵里香さんの声が響き渡る。
「なんであんたがのうのうと学校に来てるのよ。
私の主人を返してよ!主人をかえして!」
絵里香さんは大倉さんが自殺した後に
実家のある九州に帰っていたと聞いていたが
また東京に舞い戻ってきたようだ。
私がドアを開けると
絵里香さんが
席についている友梨奈の前に立ちつくし、
鬼の形相で友梨奈に詰め寄っていた。