TWO ROSES ~危険な妹~
松井玲奈と松井珠理奈は共に
片親どうしが再婚して
他人から姉妹となった。
その美しい美貌から人は彼女たちを
TWO ROSES と呼んでいる。
そんな中、高校2年になった玲奈達だが
3年のサーカー部の
伊藤健太郎と云う男子生徒が
玲奈に言い寄り、
玲奈に軽傷を負わせる事件が発生
それを阻止できなかった珠理奈は
自己嫌悪におちいり、
健太郎に憎悪を燃やすのだった。
そんな矢先に
健太郎が行方不明になったのだった・・・
今日は、1学期の終業式
担任の稲垣が夏休みを過ごすうえで
簡単な注意事項を述べる。
よくある風景である。
「以上で1学期を終了する。
元気な姿で2学期を迎えてくれよ!」
生徒達を下校の準備にはいり、
稲垣は珠理奈達の方へ近寄った。
「玲奈達は夏休みどうするんだい?」
「私達は2週間ほど、
ソフトクリーム販売のバイトを
○○デパートの最寄りの駅でするから
先生も顔を見せてよ」
珠理奈は鞄に
筆記用具をしまいながら言った。
「ふたりでするのか?本当に仲いいな
おまえら。気をつけて仕事しろよ!」
「はい、ありがとうございます。」
玲奈は丁寧にお辞儀した。
実は玲奈達の両親の結婚記念日が
9月に控えている。
そこで二人は
バイトしてお金を溜めて、温泉旅行を
プレゼントしようとしているのだ。
いよいよ夏休みに突入した。
「珠理奈。おきなよ!」
今は朝の6時、玲奈が珠理奈を
起こしにやってきた。
「玲奈ちゃんは朝強いね・・
私は全然起きれないよ!」
「朝ごはん作ったから早く食べよ!」
玲奈は朝早く母親を起こすのも悪いので
珠理奈と二人分の朝食を用意したのだ。
珠理奈はパンを一口かじり、
「美味い!
玲奈ちゃんの料理は天下一品だ!」
「パンを焼いただけでしょ!
だれでもできるから・・」
玲奈は椅子に腰かけ、パンを手にとり
バターを塗った。
「玲奈ちゃん、調子が悪くなったら
絶対に無理したらだめだよ。
必ず私に言ってね。」
「うん、大丈夫。無理はしないから」
玲奈はこういった気遣いがとてもうれしいのだ。
今日から始めるバイト生活。
玲奈は珠理奈との共同作業に期待に
胸を膨らませていた。
二人は朝食を済ませると
バイト先へとでかけた。