まだ涙にならない悲しみ 29 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

想像もしていなかった展開に

私はもう心が折れていた

 

「では、始めようか!」

 

大野さんがイスに座って、

オーディションを始めようとした。

 

「あの・・・私・・

 具合が悪いんで、今回は辞退します。」

 

こんな精神状態で

演技なんてできないよ!

 

私の発言で、玲奈さんは

下唇を噛み辛そうな顔をなる。

 

「え・・・友梨奈大丈夫か?

 なんなら、お前だけ明日にしようか?」

 

大野さんは気づかってくれたんだ。

 

「いえ・・・今回はパスします。」

 

私は稽古場のドアを開けて出ていった。

理佐理佐が心配そうにかけよってきた。

 

「ふざけてるわ!あの女、

どう言うつもりなんだろ。

いったいどうなってるの?」

 

「私が聞きたいぐらいだよ・・・

理佐はオーディション頑張ってね。」

 

「友梨奈・・・・」

 

心配する理佐を後目に見て

私は稽古場を後にした。