翌日、私は朝 7時から
大学の最寄りの駅にいた。
今日の講義は昼からしかないが
私は玲奈さんが来るのを待っていたのだ。
そう、偶然を装って一緒に大学に行こうと考えていた。
何時に来るのかはわかっていない。
ストーカーじみているのは百も承知だ
でも、待たずにはいられなかった。
時計が8時10分をさす頃
玲奈さんが現れた。
よし、ビクビクしていても
始まらない、折角待っていたんだ。
私は後ろから話しかける。
「玲奈さん~~おはようございます。」
玲奈さんは振り返って私を見た。
誰だ?この人はという顔をされてしまった。
覚えていないのか・・・
だが直ぐに認識したようだ。
「あ、平手さんだったかな。おはよう。」
「はい。偶然ですね。
一緒に大学まで行っていいですか?」
私はそう言って彼女の右横を歩いた。
「いいけど、平手さんは朝から元気そうね。」
「はい、元気だけが取り柄です。」
「羨ましいわ。私は虚弱体質だからね。」
「そうなんですか、
なにか運動を始めると強くなりますよ。」
「そうね、考えとくわ。」
こんなたわいもない話をしながら
私達は大学へ到着した。