黒い羊13 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

”ねる”が風呂から上がると

テーブルには白身魚のソテーと

ほうれん草と卵を絡めた炒め物、

コーンスープにサラダが並んでいた。

 

「丁度出来た所よ。さあ、座って。」

 

玲奈はエプロンを外してイスに座った。

 

“ねる”も玲奈の前に座った。

 

地方から一人で出てきた“ねる”の

食事はほとんどがコンビニの弁当であった

 

そんな“ねる”が久しぶりに手料理を

食べることになりこみ上げるものがあった。

 

「先生、これ美味しいです。」

 

“ねる”は自然と笑みが零れた。

 

「そう、よかった。」

 

玲奈は“ねる”の笑顔を見て

口元にエクボをつくる。

 

“ねる”は玲奈に胃袋を押さえ込まれ

もうすっかり恋心を抱いてしまった。

 

就寝の時間がきた

 

「私のベッド大きいから

ここで二人で寝ましょうか?」

 

「え??いいんですか?」

 

「私、寝相が悪いから覚悟してね。」

 

そう言って玲奈はベッドに潜り込んだ。

 

“ねる”は玲奈の右横に入った。

 

(心臓がドキドキしてきたよ。

 なに?この気持ちの高鳴りは?)

 

そして恐る恐る横をみる。

 

玲奈の透明感ある横顔が

月明かりに照らされ

目に飛び込んでくる。

 

(先生、綺麗・・・)

 

“ねる”は暫く横顔に見とれて

眠ることが出来なかったのだ。