やがて珠理奈達は、
七瀬の住むマンションに到着する。
「部屋の前まで送ります。」
珠理奈は七瀬とエレベーターに乗り込み
3階でおりた。
「じゃあ、私はこれで。」
「お茶でも飲んでいきませんか?」
七瀬は名残惜しいのか珠理奈を誘った。
「まだ仕事が残っていますので、
じゃあ、私はこれで。」
「本当に危ない所を
ありがとうございました。」
七瀬はお辞儀をすると珠理奈は去っていた。
すると丁度ドアが開いたのだ。
「あ!七瀬お帰り。だれか来ていたの?」
玲奈は声がするので
外の様子を伺ったみたいだ。
だが、珠理奈がいたことには
気づかなかった・・・
「はい、刑事さんに送ってもらったんです。」
七瀬は部屋に入りドアを閉めた。
「え??刑事??」
「ストーカーみたいな男の人に
襲われそうになったんです。
そこに刑事さんが現れて
助けてくれたんです。」
「え??大丈夫だったの?」
「はい、すぐに男はにげていきましたから」
七瀬はそう言って
洗面所に行き手を洗いうがいをした。
玲奈は後ろから声をかける
「七瀬・・・用心してね。」
「はい、明日交番に届けますから。」
七瀬は笑みをうかべた
玲奈は七瀬の父親を殺してしまった
後ろめたさで
七瀬にはこれ以上
不幸な目にはあって欲しくないと
強く思うのであった。
だが、玲奈の願いも虚しく
七瀬に魔の手が迫っていた・・・