そしてその日の夜
時間が22時を回っていた。
梨加のアパートの前に1台の車が止まっていた。
後部座席には覆面をかぶった男が二人いて
運転席には北村がいた。
「いいか女をさらったらすぐに車に連れて来いよ。
弟は騒ぐようだったら、殺してもかまわん。」
北村に命じられた2人の男は
梨加の部屋に向かった。
梨加の住むアパートはかなり年季が入った古い建物なので
施錠はそんなにセキリュティがしっかりしていない
中の様子を伺う二人。
中はすでに電気が消えていた。
一人の男が特殊工具を取り出し
簡単に鍵をあけると
二人はゆっくりとドアを開けた。
すると消えていた電気がついたのだ。
「お生憎様、梨加はいないよ。」
なんと友梨奈が二人を待ち構えていた。
「なんだ??おまえは!」
一人の男が友梨奈を掴もうとした
友梨奈は男の手首を掴んで捻りを加える。
「イタタ~~」
友梨奈は手首をもったまま
反動をつけて投げ飛ばしたのだ。
背中から落ちた男は
呼吸が出来なくなり悶絶状態になる。
するともう一人の男が覆面を脱いだ。
男の名は錦戸良。
ボクサー崩れであった。
錦戸が間合いを詰めると友梨奈は構えた。
だが、錦戸がパンチを繰り出すと
その速さに友梨奈は対応できず。
顔面に1発パンチがはいるのであった。