気づいたら片想い―恋も2度目なら―8 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

菅田が去った後

珠理奈は一人寂しくファストフード店で

コーラーを飲んでいた。

 

だがそこに運悪く

先ほど10万を巻き上げた

小林と名乗る男が入って来たのだ。

 

小林は珠理奈を見つけるなり

周りを警戒する

 

辺りを見渡し

菅田がいないことを確認した。

 

これはチャンスと

小林は珠理奈に詰め寄る

 

「さっきはよくも巻き上げてくれたな。

 金をかえせよ。」

 

珠理奈は小林の顔をみるなり

即座に逃げ出した。

 

すると小林も後を追いかける。

人気のない細い路地に逃げ込む

珠理奈だったが

小林につかまってしまう。

 

「痛い!離してよ!」

 

「金は払ったんだ、

する事させてもらわないと気がおさまらん。

さあ、ホテルに行こう」

 

小林は珠理奈の手を引いて

ホテルに向かおうとした。

 

珠理奈はしゃがみ込み抵抗を試みるも

そのままずるずる引きずられた。

 

「ちょっと、何してるのあなた。」

 

偶然通りかかった

若い女性が小林に話しかけた

 

「なんだ?お前は関係ないだろ!」

 

すると女性はウチポケットから

手帳を見せた

 

「け・・・警察。なんでもありません。」

 

小林は一目散に逃げだした

 

「大丈夫??」

 

女性は珠理奈の手を掴んで

起き上がらせた

 

「わ・・・私もなにもしてませんから」

 

珠理奈も相手が警察と分かってビビっていた。

 

「そんなに警戒しないで、

私は警察の人間じゃないよ。」

 

「え??でも、手帳が・・・」

 

「これ??これは護身用に持っている偽物。

 今、簡単にこんな偽物作れるんだよ。」

 

女性は笑った。

 

「警察官じゃないの?」

 

「私は松井玲奈、ただの会社員だよ。」

 

玲奈は天真爛漫な笑みを浮かべる。

 

珠理奈が初めて

玲奈と出会った瞬間だった・・・・。